【移住先の転職】三重県ってどんな業種が多い?産業の特徴と多い業種とは

近年ワークスタイルやライフスタイルの多様化によって、地方に移住する人が増えていますね。

実際にこの記事を読んで下さっている方の中には三重県を移住の候補地にお考えの方もいらっしゃるのでは?と思います。

移住するにあたって最大のハードルは「仕事」ではないでしょうか。
近年リモートワーク可能な業務が増えましたが、移住によって転職を伴う場合だってあり得ます。

そこで三重県に移住して働くことを検討されている方に向けて、三重県はどんな業種のお仕事が多いのかを「三重で生まれ育って半世紀」(!!)のわたしがご紹介します。

さらに地元民から見た「三重に移住して働くメリット・デメリット」も地元民目線でご紹介しますのでぜひ参考にしてみてくださいね!

長ーい見た目が特徴。三重県ってどんなところ?

長い地形が特徴的な三重県。南北に180kmもあるんです!

その長い地形がゆえに愛知県、岐阜県、滋賀県、京都府、奈良県、和歌山県の6府県と隣接しています。

隣接府県が6つは全都道府県中4位ですが、1位の長野県、2位の岐阜県・埼玉県がいわゆる「海なし県」なのに対し、ガッツリ海に面している県で4位ということが地形の長さを証明しているかと思います。

三重県内は以下の5つのエリアに分けられ、気候や特色がバラエティに富んでいます。

(画像引用:伊勢志摩サミット「三重県ってどんな県?」)

【北勢エリア】
愛知県に隣接しているため名古屋へ通勤する人も多く、利便性の良い地域です。
西にそびえる鈴鹿山脈は登山家にも人気で、麓には温泉もあります。
「ナガシマスパーランド」や「鈴鹿サーキット」「なばなの里」などのテーマパークもあり、自然とテーマパーク両方が楽しめます。
冬は伊吹おろしと鈴鹿おろしの影響で、割と積雪します。

【中南勢エリア】
県庁所在地・津市があり行政の中心です。
明和町の「斎宮跡」や、松阪市の「松坂城跡」「武家屋敷」は日本遺産にも選ばれていて歴史を感じられるエリアです。

【伊賀エリア】
大阪へのアクセスがよく近鉄特急で所要時間1時間ほど。そのため大阪のベッドタウンとしての顔も持っている伊賀エリア。
伊賀といえば思い浮かぶのは「忍者」。
伊賀流忍者博物館は国内外からの観光客も多く、忍者ショーや手裏剣打ち体験もできます。

【伊勢志摩エリア】
全国的に有名な伊勢神宮や伊勢志摩国立公園など風光明媚な伊勢志摩エリア。
海の恵みが豊富で、海女さんの数は三重県が全国一なのはよく知られていますね。
1年中どこを切り取っても映える癒しスポットなので、のんびり休暇で訪れるにもぴったりです。

【東紀州エリア】
県南部の東紀州エリアは熊野灘に面しているため漁業はもちろん、山間部は温暖な気候を生かしたみかん栽培が盛んです。
のんびりとした田舎暮らしにはおすすめのエリアです。
近年では「熊野古道」が人気の観光スポットになっています。

中京工業地帯に位置する三重県は製造業が盛ん

では、三重県の産業はどの業種が盛んなのでしょうか

(出典:じもナビ「東海地方の経済及び産業の概要と展望」)

三重県北部は愛知県に隣接し、日本3大工業地帯のひとつである中京工業地帯の一角を担っています。

そのため製造業がとても盛んです。

【産業大分類別に見た売上高構成比 グラフ】
(出典:事業構想「数字で見る三重県 自動車や液晶パネルなどの製造業が盛ん」)

全国平均と比べると三重県は「製造業」の割合が突出していることがわかりますね。

【三重県の製造品出荷額等の推移】
(出典:事業構想「数字で見る三重県 自動車や液晶パネルなどの製造業が盛ん」)

製造品出荷額等は令和3年は11兆2,079億円で、三重県は全国9位という高い順位です。

「輸送用機械器具製造業」「電子部品・デバイス・電子回路製造業」「化学工業」が上位を占めています。

  • 輸送用機械器具製造業
    自動車や、自動車部品の製造業です。
    隣県のトヨタ自動車や本田技研(鈴鹿市)の下請けメーカーが多く、特に北勢エリアの経済はこの産業が中心的存在です。
  • 電子部品・デバイス・電子回路製造業
    近年は液晶パネルや集積回路等の製造が最も勢いがあり、三重の主要産業に成長しました。
    キオクシア(旧東芝メモリ/四日市市)やシャープ(亀山市)が有名。
  • 化学工業
    昔は三重といえば四日市市の石油化学コンビナートが有名で、長きに渡り県経済をリードしてきました。
    主な企業はJSR株式会社(四日市市)、旭化成株式会社(鈴鹿市)、株式会社三菱ケミカルホールディングス(四日市市)など。

製造業には製造に直接関わらない仕事も豊富

製造業は技術職や技能職だけの仕事ではありません。

受注の窓口である「営業」や「人事」「総務」「カスタマーセンター」などの間接部門の仕事は重要な役割を担います。

他県からのお客様が三重県の印象を「大きい工場が多い」と話されることがよくあるくらい、三重県内には大企業の大型工場がたくさんあるのも特徴です。

「製造業の経験はない」という方でも、営業や事務のスキルを活かすことのできる場所が三重県にはたくさんあります。

食品加工業・観光業も盛んな三重県

自然環境に恵まれた三重県は昔から第一次産業が盛んで、それらを加工する食品加工業が発達しました。

「ベビースター」のおやつカンパニー、「あずきバー」でおなじみ井村屋、「おにぎりせんべい」のマスヤなど有名なお菓子メーカーの本社があります。

あと忘れてならないのが観光業です。

海も山もある三重県は、南北に長い地形のおかげで同じ県とは思えない、バリエーション豊富な観光スポットが点在しています。

こちらは近年のコロナの影響をモロに受け、かなり厳しい状況が今も続いていますが、コロナとの共生で経済を回していく「withコロナ時代」への転換をきっかけに回復が期待されます。

三重県の有効求人倍率は全国平均より高い

(出典:職業紹介-都道府県別有効求人倍率)

気になる三重県の有効求人倍率は製造業の頑張りもあり、比較的安定して高い水準を保っているのが特徴で、最新(2022年5月)で1.38という数字です。

これは全体の23番目で、全国平均の1.24より高いという結果でした。

(出典:労働市場月報 令和4年5月)

産業別新規求人の状況は、突出しているのは製造業・宿泊業、飲食サービス業・医療、福祉・サービス業です。

ここでも製造業が強さを発揮しています。

その他、観光名所も多い三重県は宿泊業、飲食サービス業で「withコロナ」の動きと共に復調の兆しが見られます。

【これ余談ですが・・・】三重県に移住して働くことのメリット・デメリットは?

ここで余談にはなりますが、実際に三重に移住して働くとどんな暮らしぶりになるのか、メリット・デメリットをご紹介します。

メリット

  • おいしいものの宝庫!
  • 休日は海に山に温泉に!遊びに行けるスポットがいっぱい
  • 意外と交通の弁が良い!全国各地に行きやすい

メリットはなんと言っても三重県はおいしいものがたくさんあること!

松阪牛・伊勢海老・浦村のかき・桑名のはまぐり・南紀みかん・四日市のかぶせ茶など、三重県は海の幸も山の幸もおいしいものがいっぱいあります。

さすがに松阪牛や伊勢海老は高級すぎて滅多にいただけるものではありませんが・・・。

しかし三重県はB級グルメの宝庫でもあり「四日市のとんてき」や「津ぎょうざ」「亀山みそ焼きうどん」など、とにかく一度味わっていただきたいメニューがたくさんあります!

ぜひお気に入りのグルメを発掘していただきたいと思います。

また、三重県は魅力的な観光スポットも多く点在しています。
自然に触れたりテーマパークで遊んだり、休日のお出かけ先には困らないでしょう。

あと、三重は日本の真ん中あたりに位置しているため、意外と全国どの方向にもアクセスが良いという一面も持っています。

東京方面には伊勢湾岸道路から東名高速道路へアクセスでき、関西方面には名古屋〜伊勢間をつなぐ東名阪道路から新名神高速道路へ接続しています。

関西方面に向かうには亀山市から「ほぼ高速道路」の名阪国道もあるので、奈良県天理市までは無料で走行できるメリットもあります。

デメリット

  • 公共交通の弁がよくない
  • 車は必須

一方デメリットは、やはりシンプルに交通の便が良いとは言えないこと。

メリットでご紹介した「どの方向にもアクセスしやすい」地の利も生かしきれてないのが残念です。

そんな風土だからなのか、三重県の1世帯当たりの自動車保有台数は全国で15位となかなかの高水準です(一般財団法人自動車検査登録情報協会データ調べ)。

とにかく「三重住み」に車は必須アイテム!

車でないと通勤が難しい立地の企業も多く、マイカー通勤を前提としている企業が多いのも特徴です。

製造業・観光業が元気な三重県で移住ライフを

新型コロナウイルスの流行により三重県の産業も大きなダメージを受けました。

しかし、それでも三重県の製造業は元気です!

全国的にみても有効求人倍率が高水準の三重県で仕事を探す際は、製造業が軸になるでしょう。

世の中はコロナと共生して経済を回す「withコロナ時代」へと考え方が変わってきています。
街に人流が戻り、観光業が再び活気を取り戻せば、三重の産業は今よりさらに元気になります。

風光明媚でおいしいものもたくさんある三重県。
お休みの日には自然を楽しんだり、テーマパークで遊んだりと、リフレッシュできるスポットもたくさんありますよ!

移住は人生がかかっていると言っても過言ではないくらい重大な決断だと思いますが、ぜひ移住の選択肢に三重県を加えていただけることを願っています。

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この記事を書いた人

安 ミネコ

安 ミネコ

生まれも育ちも住まいも三重県北部。「生粋の三重人」です。 3人の子育て卒業後Webライター活動を始めました。 ビールとねこと山登りが趣味。 自然豊かな三重の魅力や生活情報をベテラン主婦目線でお伝えします。

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