【徹底解説】三重県の人口推移&三重県移住におすすめの地域は?【2025年最新】

地方への移住を考えるとき、多くの人が気にするのが「人口の動き」です。人口の増減は暮らしやすさや将来性に大きく関わるためです。

人口が増えている地域は学校や病院、商業施設が維持されやすく、日常生活が安定します。一方で、人口が減少している地域では、子育てや医療環境に不安を感じる人も少なくありません。

この記事では、「三重県の人口」というテーマに沿って最新データを紹介し、三重県に移住を検討する方の不安や疑問を解消していきます

数字だけでなく、そこから見える暮らしの実態や将来性を踏まえて解説するので、移住を考える際の判断材料として、ぜひご活用ください。

三重県の人口は今どれくらい?

人口の規模や推移は、地域の暮らしやすさや将来の安定性を映し出す指標ともいえます。

ここでは、最新の統計データや市町村ごとの特徴を整理し、三重県の現状を分かりやすく紹介します。

三重県の最新人口データと市町村別の特徴

住民基本台帳人口の推計(2025年1月1日時点)によると、三重県の人口は約174万人となっています。

2025年1月1日時点の市町村別の人口ランキングは以下の通りです。(三重県にある全29市町村)

順位市町村人口
(2025年)
人口
(2005年)
2005→2025年
増減率
第1位四日市市30.6万人30.7万人 ※1△0.2%
第2位津市26.8万人28.9万人 ※2△7.2%
第3位鈴鹿市19.4万人19.3万人+0.7%
第4位松阪市15.6万人16.8万人△7.3%
第5位桑名市14.0万人13.7万人+0.6%
第6位伊勢市11.9万人13.5万人 ※3△12.2%
第7位伊賀市8.5万人10.1万人△16.3%
第8位名張市7.4万人8.3万人△10.6%
第9位亀山市4.9万人4.8万人 ※4+3.2%
第10位いなべ市4.5万人4.6万人△2.8%
第11位志摩市4.4万人5.9万人△25.7%
第12位菰野町4.1万人3.9万人+4.7%
第13位東員町2.6万人2.6万人△0.9%
第14位明和町2.3万人2.3万人△0.4%
第15位鳥羽市1.6万人2.4万人△30.8%
第16位川越町1.6万人1.3万人+23.4%
第17位尾鷲市1.6万人2.2万人△30.5%
第18位玉城町1.5万人1.5万人+1.3%
第19位熊野市1.5万人2.2万人 ※5△30.6%
第20位紀北町1.4万人2.0万人 ※6△32.0%
第21位多気町1.4万人1.6万人 ※7△14.1%
第22位朝日町1.1万人0.7万人+61.2%
第23位南伊勢町1.0万人1.7万人 ※8△38.1%
第24位紀宝町1.0万人1.3万人 ※9△20.7%
第25位大台町8,204人11,121人 ※10△26.2%
第26位御浜町7,809人9,914人△21.2%
第27位度会町7,556人9,146人△17.4%
第28位大紀町7,227人10,802人 ※11△33.1%
第29位木曽岬町5,875人7,046人△16.6%
三重県全体174.1万人187.1万人△6.9%
参考:三重県「人口・世帯の動き 令和7年1月1日現在」
参考:三重県「人口・世帯の動き 平成17年1月1日現在」
※1 四日市市(2005)旧四日市市+楠町
※2 津市(2005)旧津市+久居市+安芸郡+一志郡
※3 伊勢市(2005)旧伊勢市+二見町+小俣町+御薗村
※4 亀山市(2005)旧亀山市+関町
※5 熊野市(2005)旧熊野市+紀和町
※6 紀北町(2005)紀伊長島町+海山町
※7 多気町(2005)旧多気町+勢和村
※8 南伊勢町(2005)南伊勢町+南島町
※9 紀宝町(2005)旧紀宝町+鵜殿村
※10 大台町(2005)旧大台町+宮川村
※11 大紀町(2005)大宮町+紀勢町+大内山村

三重県全体の人口は、ピーク時の2005~2008年(約190万人)と比べると減少傾向にあり、今後も少子高齢化によって緩やかに減っていくと見込まれています。

例えば、四日市市は2005~2025年の20年の間、人口約31万人を維持しており、名古屋・大阪へのアクセスが良いことから比較的安定した人口規模です。

一方、南部の度会町や大紀町などでは人口が大幅に減少しており、過疎化が進んでいます。

市町村ごとの動向を確認することで、利便性を求めるのか自然環境を優先するのか、ライフスタイルに合った選択ができます

移住を検討する際には、三重県全体の数字だけでなく、市町村別の人口規模と推移を調べることが大切です。

【全国と比較】三重県の人口増減の推移

総務省の国勢調査によると、三重県の人口は2000年以降減少を続けています。

全国的にも人口減少は進んでいますが、東京都など一部の都市圏では増加傾向があります。つまり、都市部と地方で二極化が進んでいるといえます。

参考:総務省統計局「人口推計」

三重県は中部圏・近畿圏の中間に位置し、愛知や大阪に通勤可能な場所では人口が比較的安定しています。

特に桑名市や川越町、朝日町といった北勢地域は名古屋圏のベッドタウンとして人気が高く、人口減少のスピードが緩やかです。

一方、伊賀や南紀地域は人口流出が続いており、三重県の中でも地域間で差が生まれているのが現状です。

このことから、移住を検討する際には「どのエリアなら人口が安定しているのか」を把握することも、安心して暮らすうえで大切な情報です。

三重県の人口減少と高齢化の現状

三重県で移住を考える人にとって、人口減少と高齢化の流れは無視できません。

人口が減る地域では学校や病院の統廃合が進みやすく、子育てや日常生活に影響する可能性があります。

ここでは、減少の理由や高齢化の進み方を整理し、「移住後にどんな変化が起こり得るのか?」を考えます。

なぜ三重県で人口減少が進んでいるのか

三重県の人口が減少している最大の理由は、出生数の減少と若年層の流出です。

少子化によって子どもの数が減る一方、進学や就職を機に愛知県や大阪府などの都市部へ出ていく若者が多いため、県内に残る人口が少なくなっています。

例えば、県の南部に位置する熊野市や尾鷲市では、若い世代が地元を離れ、高齢者が多く残る構図が続いています。

結果として、地域の活力が落ち込み、さらに人口が減る「負の循環」が起きています。

この現実を踏まえると、移住を検討する際は「人口が減っている地域では何が課題になるのか」を理解しておく必要があります

そうすれば、将来の暮らしに対する備えができ、安心して移住を決断できます。

高齢化率からわかる三重県の地域課題

三重県全体の高齢化率は2024年時点で30.9%とされ、全国平均(29.3%)を上回っています。

2024年度の高齢化率全国ランキングでは、三重県は第31位に位置しています。(全47都道府県)

順位都道府県2023年2024年2050年予測
第1位秋田県39.0%39.5%49.9%
第2位高知県36.3%36.6%45.6%
第3位青森県35.2%35.7%48.4%
第31位三重県30.6%30.9%39.6%
第45位愛知県25.7%25.8%34.5%
第46位沖縄県23.8%24.2%33.6%
第47位東京都22.8%22.7%29.6%
参考:内閣府「令和7年版高齢社会白書」

三重県を地域別にみると、高齢化率も、かなり地域差があることが分かります。

順位市町村高齢化率
(2024年)
第1位南伊勢町55.2%
第2位大紀町53.0%
第3位紀北町47.1%
第4位熊野市46.0%
第5位尾鷲市45.7%
第6位大台町44.6%
第7位志摩市43.0%
第8位御浜町42.5%
第9位鳥羽市41.8%
第10位紀宝町39.0%
第11位度会町38.4%
第12位多気町35.5%
第13位名張市34.9%
第14位木曽岬町33.9%
第15位伊賀市33.6%
第16位伊勢市33.1%
第17位東員町32.8%
第18位明和町32.4%
第19位松阪市31.3%
第20位津市30.2%
第21位玉城町29.4%
第22位いなべ市28.2%
第23位桑名市27.7%
第24位菰野町27.0%
第25位四日市市26.2%
第26位亀山市26.1%
第27位鈴鹿市25.4%
第28位朝日町18.7%
第29位川越町18.5%
三重県全体30.9%
参考:三重県「三重県の高齢化率(令和6年10月1日現在)」

特に南部地域では50%を超える市町村もあり、働き手の不足や地域経済の停滞が大きな課題です。

一方で、北勢エリアの市町村(朝日町、川越町、鈴鹿市、四日市市など)は比較的若い世代も多く、人口構成のバランスが保たれています。

北勢エリアは名古屋に通いやすい立地があり、働き盛り世代や子育て世帯の移住先として選ばれやすいためだと考えられます。

このように、高齢化率は地域ごとの課題を映し出す指標であり、移住者にとって「地域コミュニティがどれだけ活発か」を見極める材料にもなります。

高齢化が進む地域に移住する場合は、医療や介護の支援体制が整っているかどうかを確認することが安心に繋がります。

人口減少が移住後の生活(学校・医療・交通)に与える影響

人口減少は暮らしの基盤にも影響します。まず学校では、生徒数の減少による統廃合が進み、通学距離が長くなってしまうケースがあります。

医療面では、医師不足や病院の縮小が課題となり、高齢化が進む地域ほど医療アクセスが問題になりやすいです。

さらに交通面では、利用者が減ることで路線バスや鉄道の便数が減少し、車が必須の生活環境になる地域も増えています。

しかし一方で、人口が少ない地域では住宅価格が安く、広い土地を確保しやすいという利点もあります。この点は、自然環境も豊かで、のびのびと子育てできる点を魅力と感じる人も多いです。

つまり、人口減少はデメリットばかりではなく、移住者にとって「利便性を取るか」「自然やゆとりを取るか」の判断基準になります。

自分や家族の生活スタイルに合うかどうかを確認し、必要に応じて自治体の移住支援制度を活用すると良いでしょう。

三重県の移住者支援制度については、以下の記事で詳しく解説しています。

三重県の人口から見る移住におすすめの地域

三重県に移住する際、人口の動きを見ると安心材料になります。

人口が安定している地域は、生活インフラが維持されやすく、子育てや仕事の面でも将来性があります。

ここでは、名古屋通勤ができる地域、子育て世帯に人気の市町村、人口が減っているけれど暮らしやすさが残る場所を紹介します。

名古屋通勤も可能|桑名・四日市エリアの人口動向

名古屋に通勤できる北勢エリアは、都市部へのアクセスと地元の暮らしやすさを両立できる点で、移住先として特に注目されています。

参考:三重県「人口・世帯の動き」

桑名市は近鉄・JR・養老鉄道など交通網が充実しており、名古屋まで電車で20分前後で到着します。人口は約14万人で、ここ15年ほぼ横ばいを維持しています。

さらに、大型商業施設「イオンモール桑名」や、観光地として人気の「なばなの里」などがあり、買い物やレジャーの面でも恵まれています。

そのため、生活の便利さと自然を楽しむ暮らしを両立できる点が魅力です。

四日市市も約30万人と県内最大の人口を誇り、名古屋や鈴鹿方面への通勤・通学がしやすいのが強みです。

また、四日市市は都市機能が充実しているため、買い物や医療面でも不便を感じにくい環境が整っています。

そのため、四日市市は利便性&安定した人口規模を求める移住者にはぴったりな地域といえます。

名古屋通勤ができる三重県エリアについては、以下の記事でも詳しく紹介しています。

子育て世帯に人気|人口が安定している市町村

人口が安定している市町村は、子育て世帯にとって安心材料になります

参考:三重県「人口・世帯の動き」

鈴鹿市は人口約19万人で、若い世代が多く住んでいることから学校や子育て施設も充実しています。自動車関連企業の拠点もあり、雇用が安定している点も魅力です。

津市は県庁所在地として公共サービスや教育環境が整っており、人口約27万人を維持しています。

大学や専門学校もあるため、教育の選択肢が広がりやすいのも特徴です。

これらの市は人口規模が大きく、地域としての活力を保っているため、長期的に安心して住める場所といえます。

子育てしやすい三重県のまちについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

人口減少エリアでも安心して暮らせる地域の条件

人口が減っている地域でも、暮らしやすさが残っている場所があります。

参考:三重県「人口・世帯の動き」

例えば、伊勢市は人口こそ減少傾向にありますが、日本有数の観光地としての魅力があり、日常の中に歴史や文化を感じられる環境が整っています。

地域コミュニティの繋がりも強く、祭りや地域行事を通じて移住者が自然に受け入れられる点も安心です。

志摩市は美しいリアス式海岸に囲まれ、マリンレジャーや新鮮な海の幸を楽しめる暮らしが魅力です。

静かな環境で子育てをしたい家庭や、自然を満喫しながらのんびりと過ごしたい人に向いています。

尾鷲市は、温暖多雨な気候と豊かな森林資源に恵まれ、山と海の両方を身近に感じられる地域です。漁業や林業など地域産業が残っているため、自然と共に働きながら暮らすスタイルを実現できます。

人口減少エリアに移住する場合、大切なのは「医療や交通インフラが維持されているか」「移住支援制度が充実しているか」を確認することです。

自治体によっては空き家バンクや移住者向け補助金を用意しており、生活の不安を軽減できるよう工夫されています。

「利便性よりも自然や地域の繋がりを大切にしたい」そんな方には、こうした地域がぴったりです。

Q&A|三重県の人口と移住について

三重県の人口に関する疑問は、移住を検討している人にとって大きな関心事の一つです。

ここでは、三重県の人口と移住についてのQ&Aを紹介します。

Q. 三重県で人口が一番多い市町村と少ない市町村は?

A. 三重県で一番人口が多いのは四日市市(30.6万人)、一番人口が少ないのは木曽岬町(5,875人)です。(2025年1月1日時点)

四日市市を含む北勢エリアは商業や工業の中心地として発展しており、三重県の中でも、比較的生活インフラが整っています。

移住先として安定した環境を求めるなら、北勢エリアが候補に入るでしょう。

一方で、人口が少ない市町村は過疎化が進んでいますが、その分自然が豊かで、静かに暮らしたい人にとっては魅力的です。

つまり、「利便性重視なら大都市」「自然重視なら小規模自治体」と選び方を変えるのがポイントです。

Q. 人口が減っている地域に移住して大丈夫?

A. 人口減少エリアに移住する場合、不安を感じる人は多いですが、必ずしも不利とは限りません

確かに学校の統廃合や交通の便数減少など課題はあります。しかし自治体は移住促進のために支援制度を整えており、補助金や住宅支援を活用すれば安心して生活を始められます。

例えば、尾鷲市では空き家バンクの整備を進め、移住者が手頃な価格で家を見つけやすくしています。

人口減少エリアは土地や家賃が安いため、広い住居や自然環境を手に入れたい人には大きなメリットです。

自分のライフスタイルと支援策を照らし合わせて考えれば、人口減少地域でも快適に暮らせます。

Q. 人口の将来推計は移住判断にどう役立つ?

A. 将来の人口推計を知ることで、長期的な暮らしの安心度を測れます。

国立社会保障・人口問題研究所によると、三重県の人口は2050年に約135万人まで減少すると予想されています。(2025年1月1日対比△39万人・△23%)

ただし減少のスピードは地域ごとに異なり、北勢エリアは比較的緩やか、南勢や東紀州エリアは急速に減少する見通しです。

移住を考えるとき、この推計を参考にすることで「子どもが成人するまで地域が持続可能か」「住宅や不動産の価値は維持されるか」を判断できます。

例えば、人口が安定している桑名市や四日市市は長期的にも生活基盤が保たれる見込みが強いといえるでしょう。

まとめ|三重県の人口を知れば移住の安心感が得られる

三重県の人口を確認すると、移住を考える際に大切な判断材料が見えてきます。

三重県全体では少子高齢化により人口減少が進んでいますが、名古屋通勤圏の桑名市や四日市市などは人口が安定しており、利便性と将来性の両方を兼ね備えています

一方で南勢や東紀州のように人口が減っている地域でも、自然環境や地域の繋がりを重視する人にとっては魅力があります。

つまり、人口の多い都市部を選べば生活インフラが整った安定した暮らしが手に入り、人口が少ない地域を選べば広い住まいや自然豊かな環境を享受できます。

移住を検討する人は、自分や家族がどんな暮らしを求めるのかを整理したうえで、人口データを比較材料にするのが良いでしょう。その際、本記事が参考になれば幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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