【三重ブランド】一度使ったら忘れられない使い心地―三重県津市の『おぼろタオル』

今日は日本が世界に誇る高品質なタオル、「おぼろタオル」についてご紹介します。

毎日使用するフェイスタオルやバスタオルが、使い心地や肌触りの良いものだと嬉しいですよね。

日本三大タオル産地というと、愛媛県の「今治タオル」、大阪府の「泉州タオル」、そして最後の1つが「おぼろタオル」です。

この「おぼろタオル」はどこで作られていると思いますか?

実は、三重県津市で生産されています。

三重県の松阪木綿や伊勢木綿が栄えた綿織物製造の歴史的背景とともに、国内では数少ない『織・加工・縫製の一貫生産体制』を維持している会社です。

また独自の技術によりオンリーワンの商品づくりを追究していることから、2020年には三重ブランドに認定されています。

※三重県では、「自然を生かす技術(人と自然の力)」をコアコンセプトに、全国に通じる高い商品力を有する県産品及びその生産者を「三重ブランド」として認定しています。

そんなおぼろタオルがどのようにして作られているのか、その魅力や特徴は何なのか、これから詳しくお伝えしていきます。

日本製タオルの誕生

タオルが日本に輸入され始めたのは、明治5年(1872年)頃との記録が残っています。

当時は輸入したタオルの柔らかな肌触りと温かさから高級品とされていて、襟巻(マフラー)として使用されていました。

1880年頃から日本でもタオルの製造がはじまり、日本にはいくつかの有名なタオルの産地が発展していきました。

それが日本の三大タオル産地とも言われる、愛媛県の「今治タオル」、大阪府の「泉州タオル」、そして三重県の「おぼろタオル」です。

それぞれの土地や気候の良さ、そして独自の技術から良質なタオルを生み出し、今では日本国内だけでなく世界にも愛される名産タオルになっています。

おぼろタオルとは?

続いて、三重県津市で生産されている「おぼろタオル」についてご紹介していきます。

おぼろタオルの歴史

出典:おぼろタオル株式会社公式サイト

「おぼろタオル」の歴史は、実に100年以上前、明治時代にさかのぼります。

創業者である森田庄三郎さんは、経営者である一方で、日本画家としても優れた才能を持っていました。

当時のタオルは白い無地のものばかりだったところ、森田氏がタオルに模様を描けないかと考え、横糸にだけ色を染める「おぼろ染め」という技術を確立しました。

「おぼろ染め」によって染色したタオルは、乾いた状態では模様がおぼろげに見えるのですが、水に濡らすとくっきりと絵柄が浮かび上がり、その様子がおぼろ月夜が晴れる様子に似ていることから、「おぼろタオル」と名が付きました。

明治41年(1908年)に創業し、大正7年(1918年)に『株式会社朧浴巾商会』として会社化しましたが、「おぼろタオル」の名前があまりにも有名になったため、大正15年(1926年)に社名を『おぼろタオル株式会社』に変更されたそうです。

おぼろタオルの特徴

出典:おぼろタオル株式会社公式サイト

  • 優れた吸水性と柔らかさ
  • 日常使用に理想的な軽さと絞りやすさ
  • ボリュームがありながらも軽量
  • バスタオルからデリケートなスキンケアまで多様な用途

おぼろタオルの売りは、こだわりぬいた使い心地の良さです。

おぼろタオルは一般的なタオルに比べて細糸を使用しているため、ほどよいボリュームがありながらも肌触りがとても良く、さらに絞りやすくて乾きやすいといった特徴があります。

この特徴から、入浴時の「洗う」「拭く」などの機能性を兼ね備えていると、創業当時から銭湯のお供として人気を博し、今でもなお幅広い年齢層の方に愛され続けるロングセラー商品となっています。

「おぼろガーゼタオル」は薄手でかさばらないため、旅行やスポーツジムなどの外出時にも重宝します。

さらに、繰り返し洗濯をしても適度なシャリ感と柔らかい風合いが長続きします。

一度使ったら忘れられない「心地よい風合い」をぜひご体感ください。

おぼろタオル株式会社が大切にしている「こだわり」

出典:おぼろタオル株式会社公式サイト

昭和2年(1927年)にガーゼ生地とタオル地を組み合わせた袋織ガーゼタオルを編み出し、日本で初めて細糸による二重袋織ガーゼタオルの量産化を成功させました。

このガーゼタオルが生まれたきっかけのひとつに、大正末期の芸者さんの背景があります。

当時はお化粧する際に医療用のガーゼ生地を、お化粧を落とすときにはタオルを使っていたそうです。

そんな日常の些細な不便を解消するために、全国の花街で芸者さんたちから悩みを聞き歩き、たどり着いた結果がガーゼ生地とパイルのあるタオル地を組み合わせることでした。 

数年の試行錯誤を経て完成したものが、今もなお販売され続けている「おぼろガーゼタオル」です。

この商品は大反響を受けて、その後、着物の下につける腰巻や肌着などにも派生しました。

現在でも、生まれたての赤ちゃんの沐浴用タオルやおくるみ、お風呂で体を洗うための浴用タオルなど、いろいろな用途に使える万能品として愛されています。

公式サイトのブログ内では、お化粧直しや汗パッド、キッチンアイテムの布巾やお手ふきやランチョンマットとしても大活躍だと紹介されています。

現在では分業体制が一般的な日本のタオルメーカーの中で、おぼろタオル株式会社は自社内にすべての製造工程を持ち、一貫生産をする事ができるといった希少なタオルメーカーです。

この「一貫生産体制」が、お客様本位で商品を開発し続ける、おぼろタオル株式会社の「こだわり」の原点となっています。

世界も認める安全・安心の綿100%のタオル 

出典:エコテックス公式サイト、おぼろタオル株式会社公式サイト

最近では、マイクロファイバーなどの化学繊維を使用したタオルが多く存在します。

お手頃価格で吸水性にも優れていて肌触りもそこそこよいため、実際に日常使いされている方も多いのではないでしょうか。

しかし、化学繊維のタオルは化学繊維ならではの引っかかりがあり、必要な油分まで取られてしまいます。

そのため、静電気がおきやすくなり、柔らかい肌には刺激になってしまうといったデメリットが挙げられます。 

このような悩みを解消出来るのが、こちらの「おぼろタオル」です。

「おぼろタオル」の素材は綿100%であり、さらに世界が認める繊維の「エコテックスⓇ認証」を取得しています。

また肌に優しいと評価されているため、日本アトピー協会の推薦品にも指定されています。 

「エコテックスⓇ認証」とは

MADE IN JAPANだったら安心安全の商品だと考えられる方も多いと思います。

確かに日本企業は真摯なものづくりをする企業が多く、デザイン性も技術も品質もとても優れています。

ただ、有害物質への法規制としては、日本よりもっと厳しい国がたくさんあることをご存知でしたか?

「エコテックスⓇ認証」とは、タオルや衣類などの繊維製品に対して、何百もの有害物質を対象とする厳しい試験を行い、クリアしたものだけに与えられる世界最高基準の安全の証です。

日本はもちろん、欧米やアジア地域を中心にあらゆる国の規制に対応する国際的な安全基準です。

「おぼろガーゼタオル」は、その中でもさらに厳しく審査される「エコテックスⓇスタンダード100」の中のクラスⅠの認証を取得しており、生後まもない赤ちゃんが口にしても安全なレベルの品質が保証されています。

こうした認証や評価は、おぼろタオルが長年にわたって培ってきた品質へのこだわりと、安全性への配慮が評価されている結果です。

おぼろタオルを実際に使ってみると、その品質の高さと安心感を実感していただけることでしょう。

おぼろタオル商品ラインナップ

創業から常にパイオニア精神で独創的な特許を取得し、常にお客様目線に立って進化を続けてきたおぼろタオル株式会社。

人気シリーズの一部をご紹介します。

「百年の極」シリーズ

出典:おぼろタオル株式会社公式サイト

伝統のおぼろ晒しと独自開発した新しい加工技術を融合させたことによって生まれた最高級シリーズ。

触った瞬間に違いを感じられるほどの優しい肌触りと、思わず顔をうずめたくなる極上のボリューム感が特徴です。

一般的に厚手のタオルは吸水性が良いけれど、ごわごわと厚みがあって水を含むとずっしり重くなる印象があります。

またタオルの乾きも遅くなり、季節によっては臭くなったりカビが気になることも。

一方で、こちらの「百年の極」タオルを手に取ると、厚手とは思えないような軽さに驚くはずです。

これは通常ボリューム感を出す目的として使われることの少ない40番手という細い糸を2本同時に引き揃えて、パイルに出すおぼろ独特のダブルパイル製法で織り上げたことで、タオルの軽さを保ちながらも、太い糸を使用しているような十分なボリューム感と優れた吸水性を持たせています。

ふかふかの肌触りと抜群の吸水性で、お風呂上がりの濡れた体もすぐに拭き上がります。

タオルを肌に当てるだけで水分を吸収してくれゴシゴシ拭く必要がないため、お肌にとっても優しいタオルとなっています。

アトピー性皮膚炎およびアレルギー諸疾患に対して安心と安全そして快適と向上を目指す、「日本アトピー協会推薦品」として認められています。

「おぼろ百年の極」はおぼろタオル最新の技術と作り手のこだわりがたくさん詰まった、最高級なタオルになります。

専用タオルシリーズ「専顔タオル」

出典:おぼろタオル株式会社公式サイト (左:専顔タオル  右:専身タオル)

女性のお肌に合うタオルを追究して100年、女性の敏感なお肌を優しくつつみこむ洗顔後専用のタオルが登場しました。

お肌へのストレスをできる限り少なくするために、一般的な家庭用タオルでは用いられない80(ハチマル)単糸というとても細い糸で織りあげられています。

(一般的に20番手の糸のタオルはご家庭用、30番手の糸はホテル等の業務用タオルとして作られています。さきほどご紹介した「百年の極」シリーズは40番手のとても細い糸で織られたタオルになります。)

専顔タオルの魅力の秘密は、肌に当てるだけでわかる驚きの吸水性です。

水分を素早くしっかり吸い取ってくれるため、洗顔後の敏感なお肌を優しくケアできます。

一般のタオルとの比較実験を行ったところ、1秒で吸収する最大吸水速度が3倍以上速く、また180秒後の最大吸水量が4倍以上といった数値が得られています。

毎日の洗顔後のお手入れはもちろんのこと、夜スキンケアに蒸しタオルとしての使用もおすすめです。

こちらの専顔タオルは、一般的なフェイスタオルに比べて小さめのサイズで作られているため、顔の細かい部分にもフィットするようになっています。

一度使うと虜になるふわふわの肌触りで、使うたびにお肌も気持ちもリラックスできますよ。

なお、専用タオルシリーズには顔以外にも、髪や身体のケアに特化したものも販売されています。

実は、90年以上続く主力商品である「ガーゼタオル」は中高年のファンも多くいましたが、若い世代のブランド認知が課題になっていました。

そこで「顔を拭くのに長いタオルは洗うのが面倒」といった女性の声から、利用用途を限定したこちらの商品を開発したところ大ヒットしたそうですよ。

ベビー専用タオルシリーズ

出典:おぼろタオル株式会社公式サイト

子育て中のママと一緒になって考えた赤ちゃん専用のタオルシリーズです。

「子育てシーンの中でこんなタオルがあったらいいな」をカタチにしました。

ベビー専用タオルは、赤ちゃんの繊細なお肌と感性を優しく包み込み、お母さんの胸に抱かれているような安心を感じられる商品となっています。

3重袋織ガーゼ構造になっていることで、「やわらかさ」「ここちよさ」「やさしさ」の絶妙なハーモニーが奏でられ、さらに吸水性・通気性に優れています。

実際のタオルの柔らかさを表現すると、タオルが乾いた状態では赤ちゃんのお肌のような柔らかさであり、水に濡らすとお母さんの胸に抱かれているような「どこか懐かしくて人が心地よい」と感じる理想の柔らかさになるように計算されています。

また、速乾性があって洗い換えがしやすく、お洗濯ものが多くなりがちな乳幼児期にはとっても助かります。

おくるみタオルとしての使用はもちろん、お風呂上がりに身体を拭いたり、お昼寝の時やベビーカーでのお散歩の時にはブランケット代わりにも使用できるので、子育てママさんへの贈り物にもおすすめです。

おぼろオールインワン

出典:おぼろタオル株式会社公式サイト

こちらのタオルは、女性がタオルに求める品質や機能を1枚に集約したような理想のタオルになっています。

フェイスタオルとバスタオルの2サイズが用意されています。

ウェーブパイルという、太さの異なる2種類の極細糸を交互に織り込むことでパイル部分がウェーブ状になり、今までにない柔らかさと風合いを実現しました。

柔らかいのに毛羽落ちが少ないのも特徴のひとつです。

光に当たり透けるとストライプ模様がおぼろげに浮かび上がるところも可愛いです。

「おぼろオールインワン」は、おぼろタオル独自の後晒し加工に特許製法を加えることで、綿が本来持つ吸水性を最大限に引き出されています。

歴代オリジナル商品の吸水試験データ(吸水指数・吸収速度・吸水量)において3冠を達成しています!

さらに極細糸を使用した独自設計と最適化された織密度により、自社最高レベルのロングパイルでボリュームを出しても、圧倒的な軽量感と理想的な速乾性を実現されています。

具体的に、基準乾燥時間と比較して約30%も乾燥時間が短縮できるといったデータが得られています。

パッケージにもこだわっていて、幸せを呼ぶと言われている「猪目窓」(いのめまど)をデザインされています。

「猪目」とはハート型に似た日本古来の伝統文様のひとつで、昔から災いを除き福を招くと言い伝えられています。

この縁起の良い「猪目窓」デザインのギフトパッケージに入ったタオルギフトを、大切な人へ贈ることで、相手の幸せを願う気持ちも一緒に伝わればという想いも込められています。

こちらの商品を2つ合わせるとハート型になって、とっても素敵なギフトになりますよ♪

「伊勢古式着物文様」シリーズ

出典:おぼろタオル株式会社公式サイト

2016年の伊勢志摩サミットで、総理大臣夫人主催の配偶者プログラム昼食会でお手拭き・お口拭き用として使用されました。

江戸時代から着物生地を染めるのに用いられていた「伊勢型紙」の原版を、そのままの姿でタオルに写しました。

「伊勢型紙」とは、本来着物の図柄を染める為に文様を彫り抜いた型紙の事で、現在、国の「伝統的工芸用具」に指定されている伝統技術です。

普段は着物などでしか見る事のできない伊勢型紙の伝統的な文様を、「株式会社オコシ型紙商店」様の協力を得て完成しました。

おぼろタオルと伊勢型紙の文様が織りなす伝統美と、水に濡れることですっとその美しい姿が鮮明に浮き出てくる情緒的な様を堪能することができます。

吸水性の良さや肌への優しさなど、ガーゼの優れた特徴を生かしたタオルとなっていますので、入浴時だけでなく、さまざまな用途で大活躍するアイテムです。

海外の方へのプレゼントにもおすすめです。

「おぼろタオル」を使用している方の声

出典:おぼろタオル株式会社公式サイト

おぼろタオル使用者の声をご紹介します。

「ふわふわして軽い、吸水性が良い、乾くのが早い、肌触りが良い」といった、商品への満足度が高い声が多く挙げられています。

多くの方が、おぼろタオルの柔らかさと肌触りの良さ、そして吸水性が高いため肌に触れた瞬間に水分を吸い取ってくれる点を高く評価されています。

特に、敏感肌の方やお子様がいる家庭では、商品の安全性や優しさが好評でした。

一方で、「価格が高め、色合いが以前と違う、吸水性がイマイチ」といった意見も見られました。

これらの意見に対し、おぼろタオル株式会社からひとつひとつ丁寧に返答されていて、真摯にお客様と向き合い、お客様本位で商品作りをされている会社なのだと感じられます。

多くの口コミからも、おぼろタオルが多くの人に長く愛され続けていることが伺えます。

ただ商品に対する感じ方には個人差があるため、ぜひ一度、おぼろタオルの心地よい風合いをお手に取って体感してみてください。

おぼろタオル工場併設ショップ「FAN‘S SHOP OBORO」

「FAN’S SHOP OBORO」は、おぼろタオル工場内に併設の直営ショップです。

店内には一度洗濯されたタオルのサンプルが置いてあり、肌触りや使い心地の変化などを実際に確認することができます。

また直営ショップならではのお楽しみ価格商品も販売されていますので、お近くに行かれる際は足を運んでみてはいかがでしょうか。

お店名

FAN’S SHOP OBORO

住所

〒514-0008 三重県津市上浜町3丁目155

電話番号

059-227-3281

ホームページ

https://www.oboro-towel.co.jp/

営業時間

月曜〜金曜 9:00~17:00
土曜臨時営業日 9:00~15:00(公式サイトをご確認ください)

定休日

土曜日・日曜日

アクセス

また、直営ショップ以外にも公式サイトやECサイトから購入することができます。

まとめ

本記事では、三重県津市で製造されている「おぼろタオル」についてご紹介しました。

今もなお一貫生産体制にこだわり、お客様の要望を叶える商品を作り続けている「おぼろタオル株式会社」。

一度使えば、「おぼろタオル」の魅力に虜になること間違いなし。ぜひお試しください。

毎日使用するフェイスタオルやバスタオルが使い心地や肌触りの良いものだと、生活の質がグッと向上するのを感じられるはずです。

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この記事を書いた人

menou

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三重県で生まれ、学生時代は特に三重県の魅力に意識することなく過ごしてきました。 大阪に出て10年近く生活していたけれど、三重の程よい自然が恋しくなりUターンすることに。 三重県民がより活き活きとした生活を送れるように、情報を発信していきます♪

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