四日市市は交通の便に優れており、商業施設も充実している住みやすい街です。しかし、老後も安心して暮らせるか気になるという方は多いのではないでしょうか。また、両親が高齢になり、介護の問題が発生している方もいるかもしれません。四日市市は本当の意味で住みやすい街を作るために、様々な福祉サービスや支援制度を用意しています。
本記事では、四日市市が実施している高齢者向けの福祉サービスや支援制度を紹介します。老後も安心して四日市市で暮らすために、どのようなサポートが受けられるかを知っておきましょう。
自分や親が高齢者になった際に直面する問題

四日市市では高齢者に対する様々な支援を行っています。しかし、親や自分がまだ若い場合は、支援制度の必要性を感じづらいかもしれません。ここでは、自分や親が高齢者になった際に直面する問題を紹介します。どのような問題が発生するのかを理解しておき、必要に応じて適切な制度を利用できるようにしておきましょう。
認知症による判断能力の低下
高齢者にとって大きなリスクの一つが、認知症による判断能力の低下です。物忘れが増えるだけでなく、金銭管理や契約行為など、日常生活における重要な判断が難しくなる場合があります。不要な契約を結んでしまったり、財産管理が適切に行えなくなったりする可能性もあります。
また、認知症が進行すると、本人の意思確認が困難になることも珍しくありません。医療や介護に関する重要な決定を家族が担わなければならない場面も増え、精神的な負担が大きくなることもあります。
医療費や介護費の増加
高齢になるにつれて、通院や入院の機会が増え、医療費がかさむ傾向があります。慢性的な疾患を抱える場合は、長期的な治療費が家計に影響を及ぼすこともあります。さらに、要介護状態になれば、介護サービスの利用料や施設入所費用など、新たな支出が発生します。
公的な保険制度は整備されていますが、全てをカバーできるわけではありません。自己負担分や生活費をどのように確保するかは、多くの家庭にとって大きな課題といえるでしょう。
親族の負担の増加
高齢者の生活を支える役割は、多くの場合、家族が担うことになります。通院の付き添いや日常生活のサポート、介護など、親族の負担は決して小さくありません。
仕事や子育てと両立しながら介護を行うケースも多く、身体的・精神的な疲労が蓄積しやすい状況になります。また、兄弟姉妹間での役割分担や費用負担をめぐってトラブルが生じることもあります。
高齢者を狙った詐欺被害の増加
高齢者を狙った詐欺被害も深刻な問題です。電話や訪問販売を通じて金銭をだまし取る手口は年々巧妙化しており、判断能力の低下や孤立を背景に被害が拡大しています。特に一人暮らしの高齢者は狙われやすい傾向にあります。
このような問題を少しでも解決するために、四日市市では様々な制度を用意しています。
四日市市が実施している高齢者支援・サポート

日本全体で高齢者が増加しており、四日市市も高齢者の割合は増えつつあります。四日市市を本当の意味で住みやすい街にするためには、高齢者に対して適切な支援を行うことが欠かせません。ここでは、四日市市が実施している高齢者支援やサポートの内容を紹介します。
四日市市見守り等活動に関する協定
一人暮らしの高齢者にとって大きな問題の1つが、孤独死です。家の中で突然体調が悪くなったり、怪我をしたりした際に、誰も気づくことができずに亡くなってしまうケースは少なくありません。しかし、四日市市の職員が、高齢者が1人で暮らしている家をすべて見回るのは難しいのが現実です。
そこで四日市市は「四日市市見守り等活動に関する協定」を四日市市の事業者たちと締結しています。四日市市見守り等活動に関する協定とは、事業者たちが訪問業務の際に「郵便受けに過剰に郵便物がたまっている」「パジャマの状態で高齢者が外を歩いている」などの状況を発見したら、市に通報してもらい、職員がすぐに安否確認や保護を行えるようにするという協定です。
つまり、事業者たちに高齢者の見回り業務の一部を担ってもらうような制度となっています。これによって四日市市の職員だけでは気づけないような異変にも早期に気づくことが可能になり、早い段階で高齢者を保護することができます。
訪問給食事業
体に障害がある高齢者の方は、自分で食事を用意するのが難しいことも多いです。四日市市は訪問給食事業を行っており、在宅介護支援センターから月~土曜日にかけて昼食や夕食を配食しています。以下の要件を満たしている方が対象となります。
- 心身の障害等で調理が困難な65歳以上の高齢者
- 40歳以上65歳未満の要介護者
- 要支援者
一人暮らしの場合はもちろん、同居する家族がいても家族全員が食事を用意するのが難しい場合は、訪問給食を利用することが可能です。高齢者の最低限の生活を支える上で、欠かせない制度になっているといえるでしょう。
緊急通報システム事業
高齢者は高血圧症や心臓疾患などで、突発的に助けが必要となる可能性があります。しかし、自分でスマートフォンや携帯電話を操作して、救急車を呼ぶというのはハードルが高い場合もあります。そこで四日市市は、65歳以上のひとり暮らし高齢者や高齢者のみの世帯を対象に、緊急通報装置の貸与を行っています。
市民税非課税世帯のみが対象となるサービスではあるものの、高齢者の命を守る上で重要な制度になっているといえるでしょう。
日常生活用具の給付
高齢者になると、若い頃と同じように働くのが難しくなる可能性があります。その結果、収入が減少して、満足な生活が難しくなることも珍しくありません。四日市市は65歳以上のひとり暮らし高齢者等に対して、火災報知器、自動消火器、電磁調理器の支給を行っています。
所得制限はありますが、低所得で生活に困っている方にとっては、非常にありがたい制度になっているといえるでしょう。
四日市市地域包括支援センターでも高齢者の支援を行っている
高齢化が進む中で、自分や親が高齢者になった際に「どこに相談すればいいのか分からない」と不安を感じる方は少なくありません。四日市市では、高齢者が住み慣れた地域で安心して生活できるように、地域包括支援センターが総合的な支援を行っています。ここでは、四日市市の地域包括支援センターの役割や支援内容について解説します。
四日市市には3カ所の地域包括支援センターがある
四日市市には、北地域包括支援センター・中地域包括支援センター・南地域包括支援センターの3カ所が設置されています。それぞれの地域を担当し、高齢者やその家族からの相談に対応しています。地域密着型の体制を整えることで、身近な場所で気軽に相談できる環境を整備しているのが特徴です。
相談受付時間と利用方法
地域包括支援センターでは、高齢者の暮らしや寝たきり予防、介護に関する相談を受け付けています。高齢者本人だけでなく、家族や親戚、近隣住民など、どなたからの相談にも対応しています。
相談受付時間は、月曜日から金曜日(祝休日・年末年始を除く)の午前8時30分から午後5時15分までです。困りごとがある場合は、早めに相談するようにしましょう。
専門職によるチーム支援体制を整えている
地域包括支援センターには、保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーなどの専門職が配置されています。それぞれの専門性を活かしながらチームとして支援を行っている点が特徴です。
健康面の相談、介護サービスの利用調整、権利擁護など、多角的な課題に対応できる体制が整っているため、複雑な問題でもワンストップで相談できます。専門家が連携して対応することで、安心感のある支援が受けられます。
介護予防や健康づくりへの取り組みを支援している
地域包括支援センターでは、要支援1・2と認定された方や、介護が必要になるリスクが高い方に対して、介護予防プランの作成を行っています。介護保険サービスの利用だけでなく、日常生活支援総合事業の対象者への支援も実施しています。
さらに健康づくりのための通いの場づくりなど、地域全体で介護予防に取り組む活動も進めています。単なる「介護の窓口」ではなく、元気なうちから支える仕組みが整っている点が特徴です。
総合的な相談と権利を擁護するためのの支援を行っている
高齢者やその家族からのさまざまな相談に対応する「総合相談」も重要な役割の1つです。介護や健康の悩みだけでなく、生活上の困りごとや将来への不安についても相談できます。
また、高齢者虐待への対応や悪質な訪問販売による被害防止、成年後見制度の活用支援など、高齢者の権利や財産を守る取り組みも行っています。近年増加している高齢者を狙った詐欺被害への対策という点でも、心強い存在です。
認知症の方と家族へのサポートを行っている
認知症に関する相談支援も、地域包括支援センターの重要な業務です。認知症の早期発見や早期対応を目指し、本人だけでなく家族へのサポートも行っています。
認知症の方が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、医療機関や介護事業者、地域団体と連携しながら支援体制を構築しています。家族が一人で抱え込まずに済むよう、相談できる窓口があることは安心できるポイントといえるでしょう。
四日市市で老後も安心して暮らすために今できる準備
四日市市では高齢者向けの支援制度が整備されています。しかし、大切なのは、必要になったときに慌てないよう、元気なうちから少しずつ準備をしておくことです。ここでは、四日市市で老後も安心して暮らすために今からできる準備について解説します。
介護保険制度の仕組みを理解しておく
まず押さえておきたいのが、介護保険制度の基本的な仕組みです。要介護認定を受けるまでの流れや、どのようなサービスが利用できるのかを知っておくだけでも、将来の不安は大きく軽減されます。
実際に介護が必要になってから情報を集めようとすると、精神的な余裕がなく、冷静な判断が難しくなることもあります。あらかじめ制度の概要を理解しておくことで、いざというときにスムーズに行動できるでしょう。
親や家族と将来について話し合っておく
老後の問題は、本人だけでなく家族全体に関わるテーマです。介護が必要になった場合の希望や、施設入所をどう考えているか、財産管理を誰に任せるのかなど、元気なうちに話し合っておくことが重要です。
認知症が進行してからでは、本人の意思を確認することが難しくなります。早い段階で価値観や希望を共有しておくことが、後悔のない選択に繋がるでしょう。
住環境を見直しておく
将来の転倒や事故を防ぐために、自宅の環境を見直しておくことも大切です。段差の多い住宅や滑りやすい床は、高齢になると大きなリスクになります。今すぐ大規模なリフォームを行う必要はありませんが、「この家で老後も暮らせるか」という視点で確認しておくことで、早めの対策が可能になります。
財産管理や成年後見制度について検討する
高齢になると、判断能力が低下する可能性があります。預貯金や不動産の管理をどうするのか、信頼できる家族に任せるのか、成年後見制度を利用するのかなど、選択肢を知っておくことが重要です。将来のトラブルを防ぐためにも、元気なうちに財産管理の方針を考えておくことで、家族間の負担や争いを減らすことに繋がります。
地域とのつながりを持っておく
高齢期に孤立することは、大きなリスクになります。近隣住民との関係や、地域の活動への参加は、いざというときの支えになります。四日市市では見守り活動なども行われていますが、地域とのつながりがあれば、異変に気づいてもらいやすくなります。日頃から人との関係を築いておくことも、大切な準備の1つです。
四日市市は老後も安心して暮らせる街になっている
四日市市は、交通や商業施設が充実しているだけでなく、高齢者が安心して暮らせるように様々な支援制度を整えています。見守り協定や訪問給食事業、緊急通報システム、日常生活用具の給付など、日常生活を支える制度が複数用意されており、地域包括支援センターを中心とした相談体制も整備されています。
一方で、制度があるだけでは不安は完全には解消されません。認知症による判断能力の低下、医療費や介護費の増加、家族の負担、詐欺被害など、高齢期には様々な課題が発生します。だからこそ、元気なうちから制度の仕組みを理解し、家族と将来について話し合い、住環境や財産管理の準備を進めておくことが重要です。
四日市市には相談できる窓口があり、困ったときに頼れる仕組みがあります。今できることから少しずつ備えを進めることで、四日市市での暮らしをより安心で充実したものにしていきましょう。





