三重県に移住して仕事をしたい!どんな選択肢がある?エリアごとの特徴も紹介

地方移住を検討したときに懸念材料となるのが「仕事をどうするか」でしょう。

現在の勤務先に勤めたまま移住してリモートワークするケースをのぞけば、移住先で新しく仕事を見つけることになります。

仕事の選択肢としては、移住先企業に転職する他、都市部にはあまりない業種に転職する方法があります。

三重県は自然豊かな土地に恵まれており、農林漁業の第一次産業がさかんで新規就業への支援もあります。

この他、事業継承や地域おこし協力隊、県内で起業する方法などもあります。

この記事では地方移住した場合の働き方と、三重県内でそれぞれの働き方を実現するための情報をお届けします。

県内エリアの特徴も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

移住しても仕事はある

地方移住を考える人にとって懸念材料になるのは移住先で仕事があるかどうかではないでしょうか? 

移住を考える人の中には転職せずリモートワークで仕事を続ける人もいますが、移住先にも就業先の選択肢は多くあります。

移住をきっかけに農業や林業、漁業などにチャレンジしたり、地方創生のために起業したり地域おこし協力隊になったりする方法もあります。

就業支援がある自治体も多く、移住して新しいことにチャレンジしたい人にとっては追い風が吹いている状況といえるでしょう。

移住先で仕事をする選択肢は主に6つ

移住した土地で仕事をする選択肢はいろいろありますが、ここでは主に考えられる6つの働き方について解説します。

  1. 移住先で企業に転職する
  2. 農林漁業にチャレンジする
  3. 起業する
  4. 事業継承する
  5. 地域おこし協力隊になる
  6. リモートワークで働く

一つずつ見ていきましょう。

1.移住先で企業に転職する

もっともイメージしやすいのが移住先で一般企業に転職する方法でしょう。

移住先の求人サイトをリサーチして、移住前に内定を得ておくと安心です。

2.農林漁業にチャレンジする

都市部にはあまりなく地方には多い業種が、農業・林業・漁業などです。

代々続く家業を受け継ぐ人も多いですが、未経験からのチャレンジも可能です。

就業までには勉強や経験が必要ですが、自然を肌で感じながら仕事ができることに魅力を感じ、高いモチベーションでチャレンジする人もいます。

3.起業する・家業を継ぐ

地方には「ビジネスになりうるけれどまだ誰も取り組んでいないこと」があります。

都市部だったら誰かがすでにビジネスにしてしまっていて後から参入するのは難しいもの。

そんなビジネスの卵に目をつけて地方で起業するのも魅力的な方法です。

少子高齢化に対応して人口減少に歯止めをかけ、東京圏への人口の一極集中を是正するための取り組みである地方創生にもつながります。

地域の課題解決を目的とした事業には自治体からの支援金があるので挑戦する価値があるでしょう。

また、Uターンで地元に戻って家業を継ぐ方法もあります。

親が健在のうちに家業について学び、後を継ぐ準備をすすめられます。

4.事業継承する

事業継承とは、企業の経営権を後継者に引き継ぐことで、中小企業や小規模事業者など後継者不足に悩む経営者がおこなうものです。

地方には後継者不足に悩む経営者が多く、事業継承の需要が高いです。

参考:経済産業省|マンガでわかる「事業承継」 | 経済産業省 中小企業庁

5.地域おこし協力隊になる

地域おこし協力隊とは、2009年度から総務省が実施している制度で

「都市地域から過疎地域等の条件不利地域に住民票を異動し、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PR等の地域おこし支援や、農林水産業への従事、住民支援などの『地域協力活動』を行いながら、その地域への定住・定着を図る取組」です。

任期はおおよそ1年〜3年となっています。

総務省は令和8年度までに隊員の数を10,000万人にするという目標を掲げています。

引用・参考:総務省「地域おこし協力隊」|総務省|地域力の創造・地方の再生|地域おこし協力隊

6.リモートワークで働く

新型コロナウイルスの流行以降、急速に広まったリモートワークは「地方に移住したい」という希望を叶えます。

移住してリモートワークしながら生活することは、仕事を変えずに移住できるとあって不安材料が少なくすむ方法です。

パーソル総合研究所が2021年に行った「地方移住に関する実態調査」によると、移住にともなって転職していないと回答した割合は53.4%だったそうです。

リモートワークで働ける環境の人が移住を検討するとも考えられます。

参考:パーソル総合研究所|地方移住に関する実態調査 – パーソル総合研究所

三重県内で転職する

三重県内で転職するには、三重県が運営する求人サイトや就職相談サイトなどを活用するのがおすすめです。

ここでは、以下の5つのサイトを紹介します。

  1. みえの仕事マッチングサイト
  2. おしごと広場みえ
  3. みえの企業まるわかりNAVI
  4. 就職サポートみえ
  5. ミエタイム(ライフアンドビジネス)

一つずつ見ていきましょう。

1.みえの仕事マッチングサイト

三重県が運営する県内企業の求人サイトです。

無期雇用求人に特化しているので、長く安定した仕事に就きたい人にピッタリです。

2.おしごと広場みえ

これから三重県で働きたい人や将来三重県で暮らしたい人に役立つ情報発信サイトです。

UターンやIターン就職の相談を月2回開催したり、就職氷河期世代や女性、若者に特化した相談会を開催しています。

特に若者への就職支援が豊富で、応募書類の添削や模擬面接が受けられる「就活実践セミナー」や、メイクアップセミナーや写真撮影をしてもらえる「就活デビュー講座」などがあります。

三重県での就職活動に役立つ情報が満載なので、ぜひ一度チェックしましょう。

3.みえの企業まるわかりNAVI

三重県内にあるオンリーワンの技術を持つ企業を紹介するサイトで県内企業をデータベース化して発信しています。

まだ知られていない魅力的な技術を誇る企業を知るチャンスです。

4.就職サポートみえ 

三重県中小企業団体中央会が運営するサイトで、県内企業の説明会などを実施しています。

県内にある魅力的な企業を知るよい機会です。

ぜひのぞいてみましょう。

5.ミエタイム(ライフアンドビジネス)

当サイト、ミエタイムには「ミエタイムLife&Business」という三重県の求人情報を検索できるサイトもご用意しております。

ただ、求人情報を掲載しているだけでなく、三重県にある企業や店舗を紹介するとともに、求人を募集している企業や店舗がどのような会社なのか、どんな人を求めているのかどんなSNSを運用しているのかといった実際に働く会社の詳しい情報を掲載しております。

中には、職業体験ができる企業もご紹介しておりますので、ぜひ一度のぞいてみてください!

三重県で農林漁業にチャレンジする

三重県は1,000km以上の海岸線と雄大な山々、自然豊かな土地に恵まれ農林漁業がさかんです。

新規で就業する人のための融資制度や支援制度もあるので、チャレンジする際にはぜひ活用しましょう。

  1. 農業
  2. 林業
  3. 漁業

一つずつ解説します。

1.農業

三重県は伊勢平野や上野盆地の肥沃な農地があり、米や麦、大豆、お茶、柑橘類の栽培などがさかんです。

全国的にも名高い松阪牛をはじめ、伊賀牛、熊野地鶏など畜産物も多く育てられています。

新規就農者に対する融資もあるのでぜひ活用しましょう。

以下で、取り扱い資金について解説します。

参考:三重県|三重の農林水産業

青年等農資金

日本政策金融公庫が行う農林水産事業で、新たに農業経営を開始する人に対する無利子の資金を扱っています。

利用できるのは、市町村から青年等就農計画の認定を受けた個人や法人である認定新規就農者です。

返済期間は17年以内(うち据置期間5年以内)、融資限度額は3,700万円(特認1億円)となっています。

参考:日本政策金融公庫|青年等就農資金

農業近代化資金

低い金利で借りられる長期資金です。

利用できるのは認定新規就農者、その他の農業者など。

返済期間は、認定農業者は15年以内(うち据置期間7年以内)、認定新規就農者は17年以内(うち据置期間5年以内)などと決められています。

融資限度額は個人の場合1,800万円です。

認定新規就農者の場合、個人特認で2億円です。

参考:三重県「農業近代化資金」|三重県|担い手・新規就農:農業近代化資金

2.林業

三重県は温暖な気候と豊富な降水量に恵まれ、県土の64%を森林が占めており、スギやヒノキを中心とした木材生産が行われています。

日常生活や事業活動などの暮らしの中で木材の使用を推進する「みえ木づかい条例」が制定されていて、県をあげて林業活動を後押ししています。

また、森林、林業、木材産業などの分野をけん引する人材を育成する「みえ森林・林業アカデミー」を開講しています。

森林資源を活用して起業を目指す人や林業への転職を考えている人はぜひチェックしてみましょう。

参考:三重県|三重の農林水産業

参考:みえ森林・林業アカデミー

3.漁業

穏やかな砂浜が広がる伊勢湾やリアス海岸の志摩半島、黒潮の影響を受ける熊野灘など、多くの漁場があり、伝統的な海女漁業のほか、真珠の養殖もさかんです。

全国屈指の漁獲量を誇る伊勢えびが有名。

なお、漁業に就業したい人や現役の漁師がオンラインで漁について学べるサイト「あしたの漁師応援サイト三重」があります。

興味のある人はぜひ登録してみましょう。

参考:三重県|三重の農林水産業

起業する

UターンやIターンで三重県に移住し、地域特性を生かして起業する選択肢があります。

県内で起業を目指す人には、専門コーディネーターが経営知識や事業計画の作成支援などの相談に乗ってくれます。

下記サイトをチェックしてみましょう。

参考:公益財団法人 三重県産業支援センター|MIESC 公益財団法人三重県産業支援センター 支援メニュー 創業・起業 | 技術・販路・経営・資金・人材育成

事業継承する

全国的にある多くの小規模事業者で後継者不足が叫ばれていて、三重県内の事業者も例外ではありません。

事業継承には親族継承、従業員や役員継承、第三者継承などがありますが、個人間で継承するのは難しいでしょう。

三重県では、事業継承に向けた支援体制を構築する三重県事業継承ネットワークを組成しています。

経済産業省中部経済産業局の委託事業である「三重県事業継承・引継ぎ支援センター」は中小企業の事業の引継ぎに関する課題解決を支援する相談窓口です。

相談は無料なので気軽に問い合わせましょう。

また、三重県後継者人材バンクというものが設置されていて、後継者がいない企業や個人事業主の紹介を行っています。

独立や起業を考えている人にとって事業継承はよい方法でしょう。

参考:三重県事業承継・引継ぎ支援センター

地域おこし協力隊になる

三重県には地域おこし協力隊ネットワークというものがあり、三重県内の隊員募集情報を掲載しています。

市町及びジャンル(漁村・漁業・観光・農業など)で検索できるので、活用しましょう。

同ネットワークでは、地域おこし協力隊の経験を持つ人材の交流や連携を可能にし、現役地域おこし協力隊へのサポート体制の整備も行っています。

参考:三重県地域おこし協力隊ネットワーク

リモートワークで働く

リモートワークはオフィス以外で働くワークスタイルで、勤務先がリモートワークを導入しているなら転職せず三重県に移住できます。

三重県内でリモートワークできる企業に転職する方法もあります。

リモートワークでワークライフバランスのとれた人生を送りたい人は検討するとよいでしょう。

住まいの見つけ方

三重県内で家を探すには、主に以下の3つの方法があります。

  1. 空き家バンクを活用する
  2. 実家に戻る
  3. 実家の近くに家を借りる

一つずつ解説します。

1.空き家バンクを活用する

空き家バンクとは自治体が主体となって運営するもので、空き家を貸したい人や売りたい人の情報を登録して双方に情報を提供するサービスです。

三重県では「ええとこやんか三重」サイト内で空き家の情報検索をできるようになっています。

市町ごとの空き家バンク情報もあるので、移住希望の土地を検索してみましょう。

参考:ええとこやんか三重|空き家バンク|三重県移住・交流ポータルサイト ええとこやんか三重

2.実家に戻る

住み慣れた家と土地に戻ることができ、移住へのハードルが低くすむ方法です。

学生時代の友人と再び交流できるメリットも有り、独身でUターンをする人は実家に戻るケースが多いようです。

3.実家の近くに家を借りる

自分にすでに家族がいる場合はファミリータイプの賃貸住宅を借りる選択肢があります。

実家の近くに住めば気軽に行き来ができて親の様子を見れますし、子育てのサポートを受けられます。

三重県内の地域ごとの特性

三重県は日本のほぼ中央に位置し、大阪圏や名古屋などへのアクセスもよい一方で、海と山に囲まれた自然豊かな県です。

人口10万人を超える都市も多くさまざまな産業が発達しています。

ここでは、エリアごとの特性を解説します。

  1. 北勢エリア
  2. 伊勢志摩エリア
  3. 伊賀エリア
  4. 中勢エリア
  5. 東紀州エリア

一つずつ見ていきましょう。

北勢エリア

高速道路や鉄道などが整備され、中京圏へのアクセスが良好で人口の多い市町が多数あります。

製造業がさかんで経済が活発なエリアです。

市街地から少し足を伸ばせば豊かな自然に出会えます。

伊勢志摩エリア

リアス海岸の美しい景観が広がるエリアで、漁業や水産業、農業などの第一次産業がさかんです。

鳥羽・志摩の海女漁の技術は国の重要無形文化財に指定されています。

伊賀エリア

大阪へのアクセスがよいエリアで、自動車専用道路である名阪国道が東西に走り、交通の便に優れています。

製造業などの企業が多くあります。

盆地地形を利用した米づくりなどがさかんです。

中勢エリア

県庁所在地である津市を中心に行政を担うエリアです。

高速道路や鉄道などが整備されていて、名古屋や関西エリアへのアクセスが良好。

その一方で、農業や林業、畜産業など自然の恵みを生かした産業もさかんです。

東紀州エリア

山と海に囲まれ独自の文化が根付くエリア。

熊野灘に面した県最南部で漁業を営む人がたくさんいます。

温暖な気候を生かしたミカン栽培や多雨地域の特性を生かした林業や木材業もさかんです。

参考:ええとこやんか三重|三重の紹介|三重県移住・交流ポータルサイト ええとこやんか三重

移住支援について

東京圏に在住していて三重県に移住する人には移住支援金制度があります。

具体的には「東京23区の在住者又は東京圏在住で23区への通勤者」が対象になっています。

さらに、令和5年4月1日からは移住支援金の子育て世帯加算額上限額が、18歳未満の世帯員1人につき最大100万円に拡充されました(令和5年4月1日以降に転入した人が対象)。

なお、支給金額や支給要件は移住先市町によって異なるので、移住先市町まで問い合わせましょう。

支援金を受け取るには移住元に関する要件と移住先に関する要件、就職に関する要件があるので注意が必要です。

引用・参考:ええとこやんか三重|東京23区の在住者又は東京圏在住で23区への通勤者を対象に、三重県に移住して就業された方などへの移住支援金制度があります

まとめ

三重県に移住して働く方法は、転職せずリモートワークする他に、三重県内の企業に転職する、農林漁業など第一次産業にチャレンジする、中小企業や小規模事業者の経営を事業継承する、地域おこし協力隊になるといった方法があります。

なかには、地方創生になるアイデアを元に起業する人もいます。

三重県への移住を考えている人には、働き方の選択肢は多くあり、新しい分野にチャレンジする人に対する支援も充実しています。

要件を満たせば移住支援金が支給されるケースもあるので、三重県に移住を検討している人はぜひ一歩踏み出してみましょう。

なお、記事内で紹介した情報は記事投稿時のものであり、変更になっている可能性があります。

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この記事を書いた人

ミエマン

ミエマン

三重県で生まれ、三重県で育ち、三重県で活動中。 三重県歴35年以上のミエ大好きマンです。 三重県のありとあらゆるローカル情報を発信し、三重県がより住みやすくなることを願って活動しています。

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