【三重県のパワースポット】熊野古道の楽しみ方ガイド
熊野は、一遍上人の時代から、浄不浄・貴賎も問わず、女性も病気の人もすべて平等に受け入れてきた地と言われています。
そんな神々が宿ると語り継がれた森は、空気も清らかで神秘的な雰囲気が漂っています。
世界でもたったの2つしかない世界遺産の道を歩けば、日ごろの悩みや迷いも悩みも消えるかもしれません。
本記事では、そんなダイナミックな自然を満喫できる「熊野古道」の楽しみ方をご紹介します。
筆者も何度も足を運んだ、三重県唯一の世界遺産・熊野古道の魅力を存分に知っていただける内容になっていますので、是非最後までご覧ください!
熊野古道・伊勢路とは?
熊野古道とは、紀伊半島南部にある熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)と、伊勢や大阪・和歌山、高野及び吉野とを結ぶ古い街道の総称であり、ユネスコの世界遺産にも登録されています。
熊野古道と一口に言っても範囲は広く、伊勢路のほか、紀伊路、小辺路、中辺路、大辺路と、5つの道が全長約170kmもあります。
紀伊半島東部を南下する伊勢路は、伊勢神宮と熊野三山を結び、「伊勢へ七度、熊野へ三度」と呼ばれた信仰の路です。江戸時代から、お伊勢参りの後に伊勢路を通って熊野詣が行われました。
熊野古道らしい石畳や竹林はもちろんのこと、峠から熊野灘を一望できるコースや、日本一ともいわれる棚田を望むコース、熊野川の参詣道など、多彩な風景を楽しめるのが特徴です。
熊野古道へのアクセス
熊野市は、大阪・京都からは約4時間、東京からは約5時間と、決して近いとは言えないですが、電車であれば、JRワイドビュー南紀を使用すると、乗り換えなどは少なく、景色を楽しみながら移動できますよ。
電車の場合
大阪・東京からは、近鉄やJRを利用すれば、複雑な乗り換えはほとんどなくアクセスできます。
また、東京からでも名古屋まで出れば、あとはJRワイドビュー南紀で一本で熊野まで行くことができます。
自動車の場合
自動車だと、電車よりも約1時間短縮して熊野にアクセスできます。
「長時間運転が楽しい、苦ではない」という方は、ドライブをしながら行くのも旅の楽しみ方ですね。
また、熊野市で見たいものがありすぎて、日帰りでは回りきれない!という方は、ぜひ宿泊してゆっくり熊野の魅力を体験してください。
後ほどご紹介しますが、熊野市では熊野古道だけでなく、湯ノ口温泉など楽しみ方がたくさんあります。
熊野古道の魅力
熊野古道のように、道自体が世界遺産に登録されていることは世界的に珍しく、その魅力は日本国内だけでなく世界中からも旅行客が訪れるほどです。
平安時代の皇族や貴族が歩き始めた道を、そのまま武士や庶民が引き継ぎ、現在の私たちも同じように通ることができる「熊野古道」は、悠久の時の流れを感じる希少な場所で、三重県が誇る魅力溢れる地です。
熊野古道の楽しみ方は無限大
「すべての道はローマに通ず」のように、5本の熊野古道が目指す先には熊野三山があります。
京都が都だった時代は、京都から南下し、和歌山県の西部から中辺路を通って東へ向かい、熊野本宮大社を参拝し、その後、熊野本宮大社のすぐ近くを流れる熊野川で船に乗り、川を南に下って河口に鎮座する熊野速玉大社を訪れ、最後に熊野那智大社と隣接する那智山青岸渡寺を巡るのが一般的なルートでした。
しかし、現在は海岸線沿いに鉄道が整備されたり、路線バスも充実していたりなど移動手段も増えました。
どの大社を何番目に訪れなければいけないというルールはありませんので、今では自分たちのアクセスしやすい場所から、参拝することができるようになりました。
まさに、熊野古道の楽しみ方は無限大です!
見どころスポットも無限大
熊野古道伊勢路には、たくさんの見どころスポットが存在します。
神話にもとづくスピリチュアルなスポットから、美しい景観が視界いっぱいに拡がる絶景スポットまで、その種類は多種多様です。
熊野古道を歩いて、たくさんの美しい自然に触れることで、日々の心の疲れも癒されるはず。
心の浄化と共に、記憶に残る体験ができること間違いなしです!
安全に熊野古道を楽しむために
熊野古道と一口に言っても、なだらかなコースからアップダウンの激しい難易度の高い険しいコースまで様々です。
しかし、いずれのコースを歩くにも、夏であっても、長袖長ズボンが基本です。
歩く際に怪我から身を守るという意味もありますが、夏場は虫が多いので虫除けにもなります。
靴はトレッキングシューズがおすすめ
熊野古道には、苔むした山道や、石段、アスファルトの国道、砂浜などさまざまな道が含まれています。
それら全てに適した靴はトレッキングシューズです。登山用のしっかりとした靴は、底が厚すぎてかえって歩きづらい場合があるので注意が必要です。
また、スニーカーとトレッキングシューズの大きな違いは、ソールの硬さと足首のサポート力です。
トレッキングシューズはソールが硬く、熊野古道の凸凹道でも安定して歩くことができます。さらに、疲れにくいというメリットもあります。
初心者の方は、足首を捻挫から守ってくれるので、ハイカットの靴を選ぶのがおすすめです。
また、新しい靴を用意する場合は、必ずお店で試し履きをし、自分の足にフィットするものを選んでください。
当日履く靴下を履いて、足のサイズを計測してもらい、つま先に1.5cm程度の余裕があるものを購入することをおすすめします。
購入後は、事前に何度か履いて慣れておきましょう!
おすすめの持ち物
トレッキングシューズの他に、おすすめの持ち物をご紹介します。
- <必ず持っていくべき物>
- リュックサック
- ドリンク
- 昼食
- 汗拭き用タオル
- 地図
- ビニール袋
まずバッグは、リュックサック 15〜25リットル程度のものがおすすめです。逆に、肩掛けカバンは片方に負荷がかかるのでおすすめしません。
また、道中には自動販売機はないので事前に準備をしてください。特に、夏場はスポーツドリンクなど、塩分もとれるものも持っていきましょう。
昼食を挟む場合は、こちらも事前に準備して持参しましょう。
そして、汗が冷えると身体が一気に冷えてしまうため、汗拭き用タオルも準備してください。
また、熊野古道の中には、道標が少なくわかりづらい場所もあるため、事前にルートを確認する意味でも、地図を用意しておくことをおすすめします。
携帯の圏外であるエリアも多いので、スマホだけに頼るのは危険です。
最後は、ビニール袋です。ゴミを入れたり、着替えを入れたりと、何かと便利です。特に、雨の日には重宝します。
- <あると安心な物>
- 杖
- おやつ(手軽に食べられるもの)
- モバイル充電器
- 懐中電灯
- レジャーシート
- 熊徐けの鈴
上記の物があれば、万が一の時に安心です。持ち物に余裕がある方は、準備してみてください。
体力に自信がない方、難易度の高いコースに挑戦する方には、杖がおすすめです。杖を使用するだけで、疲労がかなり軽減されます。
また、1時間程度のトレッキングでは必要ありませんが、それ以上のコースでは飴やチョコなど手軽にエネルギー補給できるおかしもおすすめです。
熊野古道は圏外の場所が多く、いつもよりスマホの充電の減りが早いため、モバイル充電器が役立ちます。
他にも、夏場には虫除けスプレー、日が落ちたときのための懐中電灯、休憩時にお尻が濡れないようためにレジャーシート、山あいのルートを歩くときは熊徐けの鈴を持っていると安心ですね。
熊野古道を歩くときの注意点
世界遺産・熊野古道を守るために大切な注意点もしっかり理解しておきましょう。
熊野古道で必ず守るべきこと
熊野古道は、昔の姿をそのまま残していることを評価され、世界遺産に選ばれました。
その景観をいつまでも守っていくために、次のことを必ず守りましょう。
- 草花を折らない
- ゴミは持ち帰る
- 動物に餌をあげない
- 火気厳禁
- 道から外れない
虫や動物には十分に注意する
また、自然豊かな熊野古道には、もちろん虫や動物たちが住んでいます。
出会わずに済むように、コースを外れてやみに森へ入ったり、暑くても肌を露出したりしないように注意してください。
下記の虫や動物には特に気を付けるよう、専門家たちから注意喚起があります。万が一出会っても、騒がず落ち着いて対応しましょう。
- マムシ
- ムカデ
- スズメバチ
- シカ
- クマ
- ダニ
- ヒル
自分のレベルにあった道を選ぶ
「せっかく熊野古道に行くなら、難しい道にチャレンジしてみたい」という気持ちはあるかもしれませんが、必ず自分のレベルにあった道を選びましょう。
まずは、熊野古道を訪れるまでの体調管理をしっかり行ってください。また、歩き始める前の準備運動も忘れないようにしましょう。
熊野古道には長短さまざまなコースがあります。初心者の方は「歩行時間1日最大3時間まで、高低差は1時間あたり300mまで」を目安にコースを選ぶことをおすすめします。
何度か歩いている方であっても、油断は禁物です。時間にゆとりを持ったスケジュールを立てるようにしてください。
次では、初心者の方向けのおすすめコースをご紹介しますので、是非ご参考にしてください。
初心者向けのコース10選!
ここまで熊野古道の魅力、楽しみ方をご紹介しました。
しかし、「山登りはしたことがなくてハードルが高い」「熊野古道に行ってみたいけど、具体的にどこに行けば良いか分からない」そんな方も多いと思います。
そこで、ここからは初心者でも楽しめる熊野古道の初心者向けのコース10選をご紹介します。
初心者の方におすすめと言われている「歩行時間1日最大3時間まで、高低差は1時間あたり300mまで」を目安にコースを厳選しました。
是非ご参考にしてください!
1.女鬼峠
「女鬼峠」とは、熊野三山をめざした巡礼者たちが、お伊勢参りを済ませた後、伊勢路のスタート地点である田丸で巡礼衣装に着替え、熊野三山を目指した際、熊野街道(伊勢路)で最初に越える峠です。
女鬼峠は昼間でもほの暗く、千枚岩の岩盤を切通した道は、古道の歴史を感じることができます。
- 歩行時間:約45分
- 距離 :約1.8km
- 標高 :120m
コースの見どころは、石墨千枚岩を掘割って通した峠道です。
当時の掘削技術を考えると、かなりの難工事であったのではないかと思われます。
また、道中にある名号碑には南無阿弥陀仏と彫られており、さらに祠の中には如意輪観音像が祀られています。
歩行時間も45分と手軽に楽しめますので、是非最初の一歩にチャレンジしてみてください。
2.三瀬坂峠
巡礼者は三瀬の渡しで宮川と別れを告げて、三瀬坂峠を目指すコースです。
三瀬坂峠は高い峠ではありませんが、急坂のつづら折りが続きます。
茶屋跡や、宝暦6年に祀られたとされる地蔵などがあり、古道の雰囲気を感じることができます。
道も歩きやすく、初心者の方にもおすすめです。
- 歩行時間:約60分
- 距離 :約2.2km
- 標高 :256m
コースの見どころは、多岐原神社です。
その昔、倭姫命(ヤマトヒメノミコト)が宮川を渡られる際に案内をした真奈胡神(マナコノカミ)が祭神で、境内には玉砂利が敷かれており、静かな空気が流れています。
また、道中にある地蔵は、地元の人々が、道中の安全を祈って祀られたとされる説と、昔、この地域周辺で疫病が流行し、これ以上広まらないようにと祀られたという説があります。(諸説あり)
3.荷坂峠道
荷坂峠道は、江戸時代中期、徳川吉宗の時代に紀州藩の街道整備に伴って「紀伊の国」への正式な玄関口となりました。勾配はゆるく、道幅も広いので歩きやすい道です。
峠を越えてからの紅葉樹やシダの多い自然道では、季節の移ろいが目を楽しませてくれます。
- 歩行時間:約2時間30分
- 距離 :約7.5km(大紀町~紀北町)
- 標高 :241m
コースの見どころは、オンツツジの道です。
4~5月頃、オンツツジの群生が新緑に映えてとても美しいです。年間を通して四季の変化が楽しめる明るい雑木林です。
また、林道に出たあたりに、猪や鹿から田畑を守るために積み上げられた猪垣が道に並行して残っている風景もチェックポイントです。
4.一石峠・平方峠・熊ヶ谷道
紀北町加田から三浦まで、一石峠・平方峠・三浦峠の3つの峠を越え、紀伊の松島など熊野灘の優美な景色を楽しめる、なだらかなコースです。
古里、道瀬などの素朴な海辺の町を散策したり、温泉に立ち寄るのもおすすめです。
- 歩行時間:約3時間
- 距離 :約7.6km(加田教会前バス停~JR三野瀬駅)
- 標高 :113m
コースの見どころは、一石峠の登り口にある、頭も真ん丸で愛嬌のあるお地蔵様です。思わず写真を撮りたくなります。
また、サボ鼻道展望台では、古里海岸、紀伊の松島を一望できます。東屋もあるので、お昼休憩に最適です。
道瀬海岸では季節によって天草を干しているなど、海辺の生活を覗いたり、水平線に浮かぶ島々を眺めを楽しめる見どころ盛りだくさんのコースです。
5.始神峠
始神峠の名前の由来は、サンショウウオを意味する「椒」(はじかみ)です。江戸道コースと明治道コースがあり、始神峠で合流します。
どちらも比較的歩きやすい道ですが、江戸道は少しきついので、初心者の方は明治道をおすすめします。
峠の展望台から一望できる紀伊の松島と呼ばれる島々は、息を飲む美しさです。
- 歩行時間:約1時間50分
- 距離 :約3.5km(始神さくら広場発着、峠折返し)
- 標高 :147m
コースの見どころは、何といっても峠の展望台です。紀伊の松島の島々が熊野灘に浮かぶ優美な景色が開き、澄んだ日は島半島まで見渡せます。
また、所々に見られる江戸道は、段端だけ石を並べた石段ですが、排水のためや、草鞋を洗うために使われたといわれる洗い越しが数ヵ所に残っており、貴重な景色です。
6.三木峠・羽後峠
三木峠・羽後峠は、近年、地元の方々によって発掘されました。自然道はところどころで寸断されていますが、木々の間から海が見える、眺めの良い道です。
峠から延々と続く見事な猪垣は、当地方最長と言われ、そこに暮らした人々の存在を物語っています。
- 歩行時間:約3時間
- 距離 :約6km(JR三木里駅~JR賀田駅)
- 標高 :140m
コースの見どころは、賀田羽根の五輪塔です。
賀田羽根の五輪塔は、江戸初期の五輪塔で、五輪とは仏教思想における宇宙生成の五大要素「空、風、火、水、地」を指し、故人供養のために建てられたといわれます。
また、標高120mの三木峠から標高139mの展望峰へ行くとベンチがあり、熊野灘や三木浦の集落が見渡せる展望峰は、是非訪れてみてください。
7.波田須の道・大吹峠
波田須の道は、二千年以上の昔に不老不死の仙薬を求めて中国からやってきた徐福が上陸した里と伝えられています。
海と山の間に棚田や民家が点在する、伝説と神話の里で数々の史跡を巡り、悠久の時を感じることができます。
徐福が求めた不老不死の薬だといわれる天台鳥薬の木は、波田須神社や徐福の宮周辺に植えられています。
また、大吹峠は、熊野古道には珍しい竹林が広がる、竹林の古道です。それほど厳しいところもなく、情緒ある景観の中、古道歩きを楽しむことができます。
山を降りると、目前に広がる大泊湾の白い砂浜が、古道歩きの疲れを癒してくれます。
- 歩行時間:約3時間
- 距離 :約8km(JR新鹿駅〜JR大泊駅)
- 標高 :205m
コースの見どころは、生い茂る竹林です。
大吹峠から孟宗竹林が続き、なだらかで、風情がある道です。筍の時期には猪が筍を掘った跡を探すのも面白いでしょう。
また、徐福の宮は、古代不老不死の薬を求めて中国から来た徐福は高度な文明を里人に伝えたといわれる宮です。
住人は日清戦争中も篤い信仰を続けたとされる、歴史的な宮にも是非立ち寄ってみてください。
8.二木島峠・逢神坂峠
「逢神」とは、伊勢と熊野の神が出会う場所という意味で、かつては狼が出没したためという説もあります。
古くから捕鯨の里として知られる二木島から古道にはいると、ほぼ全区間に苔むした石畳が通じています。
- 歩行時間:約3時間
- 距離 :約4.6km(JR二木島駅〜JR新鹿駅)
- 標高 :290m
コースの見どころは、新鹿海岸の遠望です。
峠越えの後の目に眩しい、新鹿海岸の眺望が開けます。旅の安全に感謝し、庚申様にお参りしてみましょう。
また、一里塚跡近くの古道沿いに、合計8基もの行き倒れ巡礼供養墓碑が立ち並ぶ巡礼供養碑群があります。
生い茂った森に佇む巡礼供養墓碑は非常に神秘的で、日ごろの悩みも忘れてしまうような美しさです。
9.観音道
観音信仰が盛んな時代は、大吹峠道を通らずに、道の傍らに両国三十三所の観音石像が立ち並ぶ観音道がよく使われました。
かつて観音様の命日には多くの人が参り、お寿司やおはぎを売る店も出て、大変な賑わいだったということです。
- 歩行時間:約1時間40分
- 距離 :約3.8km(JR大泊駅発着)
- 標高 :265m
コースの見どころは、何といっても清泰寺の観音石像です。
清泰寺には、清水寺から移された千手観音立像が安置されており、境内には西国三十三所観音石像の第一番から第四番までが立っています。
観音道登り口には西国三十三所観音石像の第五番~第十五番が並んでおり、ここから続く石畳道の脇にも石像が立ち並び、心が和みます。
また、木造の祠の中には、自然石の馬頭観音像が安置されています。右隣には、第三十三版谷汲山華厳寺の観音像が建っている不思議な景色も、忘れずにチェックしてください。
10.松本峠
松本峠は、ほとんどの道に美しい石畳が残り、竹林に囲まれた峠では、等身大ほどのおおきなお地蔵様が出迎えてくれます。
松本峠を越えれば、浜街道を経て新宮まで峠越えはありません。かつての巡礼者が、七里御浜の向こうの新宮に鎮座する熊野速玉大社に思いを馳せたであろう場所です。
鬼ヶ城跡から鬼ヶ城センターへ遊歩道を下ると、大泊駅へ戻るショートコースになります。
- 歩行時間:約1時間45分
- 距離 :約4.1km(熊野市)
- 標高 :135m
コースの見どころは国指定名勝天然記念物の鬼ヶ城です。
鬼ヶ城は、海風蝕と数回の大地震で隆起した凝灰岩が作り出した奇景が約1kmにわたって続く名勝です。
鬼と恐れられた海賊多我丸を、坂上田村麻呂が沖に浮かぶ魔見ヶ島から矢を放って征伐したという伝説が残っている、三重県が誇る世界遺産登録地です。
また、峠から約10分程東へ歩くと、熊野速玉大社がある新宮まで約25kmも続く七里ヶ浜と山並みが一望できます。
松本峠に行ったからには、この東屋からの眺望も、是非立ち寄ってみてください。
チャレンジしてみよう!
初心者向けの熊野古道コースを、10選ご紹介しました。いかがでしたでしょうか。
初心者向けと一言に言っても、45分で行けるコースから、3時間のコースまで幅広くご紹介しました。
「私でも行けるかも」そう思っていただける方が一人でもいれば、筆者はとても嬉しいです。
是非、チャレンジしてみてください!
熊野市は熊野古道だけじゃない!
熊野古道の魅力を存分にご紹介しましたが、熊野市は熊野古道だけではありません。
最後に、熊野市の「遊ぶ・食べる」スポット6選をご紹介します!
熊野古道のついでに、是非立ち寄ってみてください。
1.道の駅「熊野・板屋九郎兵衛の里」
平成30年4月に熊野市紀和町にオープンしたの道の駅です。
地元でとれた野菜や、熊野市で発見された新種の柑橘「新姫」を使ったジュースなどを楽しめます。
敷地内にはボルダリングを楽しめる遊具もあり、食べて遊んで、長い時間滞在できる道の駅です。
2.湯ノ口温泉
源泉掛け流しの奥熊野の秘湯です。
平成27年3月に全面リニューアルした温泉棟は清潔感があり、訪れた旅行者から人気の温泉です。
熊野杉を利用した木の香り漂うお風呂では、内湯、露天風呂、立ち湯など、いろいろなお湯を楽しめます。
近接のホテル「ホテル瀞流荘」からのトロッコ電車に乗って温泉へいくのがおすすめです。
3.紀南ツアーデザインセンター
紀南ツアーデザインセンターは、明治時代に建築され、木本の伝統的な建築様式をほぼ当時のままとどめている貴重な建物です。
休憩・学習・買い物を楽しむことができ、紀南の旅情報なども手に入れることができます。
旅行者には番茶のふるまいサービスもあり、古民家の見学もできるので、ついつい長居してしまいます。
4.赤木城跡・田平子峠刑場跡
赤木城は、築城の名手・藤堂高虎によって作られた、中世と近世の築城法を併用した平山城で、近世城郭の萌芽ともいうべき城郭機能が兼ね備えられていました。
また、田平子峠刑場は農民一揆で抵抗した旧来の北山の国人士豪らが処刑された刑場で、丸山千枚田で作ったお米が年貢として納められていた繋がりや、歴史を知るための重要な史跡です。
朝もやに浮かぶ赤木城跡は、幻想的で天空の城とも言われています。
主郭には桜が多く、桜の名所としても知られています。
5.肴屋しんたく
魚屋を営む店主が、「熊野を訪れた人に地元で水揚げされたの旬の魚を食べて欲しい」という想いからできたお店です。
旬の魚のお造りはもちろん、本業の魚屋の腕を存分にふるった手作りの一夜干しなどのメニューも好評です。
地元の方、観光客で常に賑わっているので、予約をしてから行くことをおすすめします。
6.瀞峡(どろきょう)
三重県、奈良県、和歌山県の3県にまたがる、国特別名勝の渓谷です。
紀和町小川口から瀞峡へのウォータージェット船が運行しているので、まずはそれを利用するのが便利です。
巨大な岩や断崖を沿って進む船の旅は、瀞峡ならではの景色を見せてくれます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。本記事では、熊野古道をはじめ、熊野の魅力をご紹介しました。
三重県内外からたくさんの方が訪れる熊野古道は、まさに三重県随一のパワースポットです。
奥深い緑の自然豊かな紀伊山地の山々を越えていく道のりで、日々の疲れや悩みを忘れ、ダイナミックな自然を感じてみてください。
きっと今回紹介した以上に、人それぞれの魅力が見つかるはずです!
最後までご覧いただき、ありがとうございました。