三重での子育てが不安なあなたへ。三重の子育て支援大特集!

他県から移住してきた人や、三重県で初めて子育てをする人の中には、三重県での子育てを不安に感じている人もいるかもしれません。

そこで今回は、三重県が行っている子育て支援制度や助成について詳しくお伝えします。

1子育て支援課が三重県の“子育て支援”の中核

三重県の子育て支援は、その名もズバリ、子育て支援課が担っています。
子育て支援課の中には以下の3つの班があり、それぞれ、子育て支援をはじめ、発達障害児への支援や不妊治療への支援も行なっています。

  1. 子育て家庭支援班
  2. 要保護児童・発達支援班
  3. 母子保護班

今回は、それぞれの班の支援について説明していきます。

制度の説明についても細かく説明していますが、概要だけパッと知りたい、という人に向け、章の初めにその章で説明する制度のポイントだけを簡単にまとめています。
時間のない人は、そこだけでもチェックしてくださいね。

2子育て家庭支援班

子育て支援班では様々な支援を行なっておりますが、その中で子育てや児童支援に関わるものは以下の4つです。

①児童手当

②児童扶養手当

③特別児童扶養手当

④ひとり親家庭等支援

2-1児童手当

【児童手当のポイント】

  • 中学卒業までの児童を養育する世帯に支給される
  • 月額1万円~1万5千円支給される
  • 所得額によっては児童手当の代わりに特例給付5千円(月額)が支給される
  • 支給を継続するには毎年現況届の提出が必要

より詳しく知りたい方は以下で説明しておりますのでご確認ください。

2-1-1支給対象

  • 中学校卒業まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の児童を養育している方
  • 離婚協議中などで配偶者と別居している場合は、児童と同居している方の配偶者
  • 父母が海外に住んでいる場合で、彼らが日本国内で児童を養育する人ととして指定した方
  • 児童を養育している未成年後見人がいる場合は、その未成年後見人
  • 児童が施設に入所している場合や里親などに委託されている場合は、その施設の設置者や里親

2-1-2支給額

  • 3歳未満の児童…一律 15,000円
  • 3歳以上小学校修了前の児童

第1子・第2子…10,000円
第3子以降…15,000円

  • 中学生の児童…一律 10,000円

※金額は1人当たりの月額です。

2-1-3支給時期

支給開始は、申請月の翌月からになりますが、実際に手当が口座に振り込まれるのは、下記の通り、年3回、決まった月になります。
仮に11月に申請したとすると、12月、1月分が2月に振り込まれるということです。

(支給期間)   (支払月)
10月~1月分   2月
2月~5月分   6月
6月~9月分   10月

※支払日は各市町によって異なります

2-1-4所得制限

児童手当には、手当が支給されるための所得制限が設けられています。
所得が下記の限度額以上である場合は、特例給付として、児童1人あたり月額一律5,000円が支給されます。

扶養親族等の数  所得制限限度額(万円) 収入額の目安(万円)
0人       622.0          833.3
1人       660.0          875.6
2人       698.0          917.8
3人       736.0          960.0
4人       774.0          1,002.1
5人       812.0          1,042.1

※「収入額の目安」は、給与所得のみで計算しています

2-1-5手続きの方法

児童手当が支給されるには、住んでいる市町の窓口に下記の書類を添付し、「認定請求書」を提出(申請)する必要があります(公務員の場合は提出は勤務先)。

原則、支給開始は申請月の翌月からですが、転入又は災害などやむを得ない理由により申請ができなかった場合は、そのやむを得ない理由が解消された後、15日以内に申請をすれば、本来申請すべきであった月の翌月分から支給されます。

(認定請求に必要な添付書類等)
➀請求者名義の金融機関の口座番号がわかるものなど

➁請求者が被用者(会社員など)の場合
健康保険被保険者証の写しなど

➂住んでいる市町に当該年度の1月1日に住民票がなかった場合
児童手当用所得証明書

その他、養育する児童と別居している場合など、必要に応じて提出が必要となる書類もあります。

2-1-6現況届

児童手当を受けている方は、手当を引き続き受けられるか要件を満たしているか確認するため、毎年6月中に「現況届」を提出する必要があります。
この届を提出しないと、6月分以降、手当が受けられなくなります。

2-2児童扶養手当

【児童扶養手当のポイント】

  • 18歳以下の児童を養育するひとり親世帯等に支給される
  • 月額4万円程度支給される
  • 所得額によっては支給額が減らされることもある
  • 支給を継続するには毎年現況届の提出が必要

より詳しく知りたい方は以下で説明しておりますのでご確認ください。

2-2-1支給要件

手当を受けることができる人は、次の条件に当てはまる18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある児童を扶養している父又は母や、父又は母にかわってその児童を養育している人です。
なお、児童が身体又は精神に中程度以上の障害を有する場合は、20歳未満まで手当が受けられます。

  • 父又は母が死亡した児童
  • 父母とも不明である児童
  • 父母が婚姻を解消した児童
  • 父又は母の生死が明らかでない児童
  • 母の婚姻によらないで生まれた児童
  • 父又は母が引き続き1年以上拘禁されている児童
  • 父又は母から引き続き1年以上遺棄されている児童
  • 父又は母が裁判所からのDV保護命令を受けた児童
  • 父又は母が重度の障害(国民年金の障害等級1級程度)にある児童

2-2-2支給除外要件

児童、または両親に以下のような境遇である場合は支給対象にはなりません。

➀児童と両親(又は養育者)に共通する要件

・日本国内に住所がない

➁児童に関する要件

・父又は母の配偶者(内縁関係を含む)に養育されている
 ※父又は母に障害がある場合は除く

・児童福祉施設等に入所しているとき又は里親に委託されている

2-2-3支給額

支給額には受給者の所得により全部支給と一部支給の2通りがあります。

  • 児童が1人の場合
    全部支給の方…月額 43,070円
  • 一部支給の方…月額 43,060円~10,160円

    ※児童が2人の場合…上記金額に10,170円~5,090円を加算
    ※3人以降の場合…2人の場合からさらに6,100円~3,050円ずつ加算されます

2-2-4支給の制限

手当を受ける人の前年の所得(1月から9月の間に請求書を出す場合は、前々年の所得)が、下記の限度額以上ある場合は、その年度(11月から翌年10月まで)は、手当の全部又は一部が停止されます。

2-2-5所得制限限度額

所得制限限度額は扶養親族の数や、請求者が誰かによって変わります。
しかし、基本的には、扶養しなければいけない親族が増えるにつれ、限度額も大きくなっています。
つまり、負担の大きい世帯に対しては、所得がある程度あっても手当が支給されるようになっているということです。

➀扶養親族等がいない場合※(税法上の人数)

(請求者:父・母又は養育者)
全部支給・・・490,000円未満
一部支給・・・1,920,000円未満

(請求者:配偶者又は扶養義務者)
2,360,000円未満

➁扶養親族等が1人の場合(税法上の人数)

(請求者:父・母又は養育者)
全部支給・・・870,000円
一部支給・・・2,300,000円

(請求者:配偶者又は扶養義務者)
2,740,000円

③扶養親族等が2人の場合(税法上の人数)

(請求者:父・母又は養育者)
全部支給・・・1,250,000円
一部支給・・・2,680,000円

(請求者:配偶者又は扶養義務者※2)
3,120,000円

※1扶養親族がいない場合とは、子どもが父親の扶養に入ったまま、子どもと共に暮らしている母親が請求者である場合などを指します。

※2扶養義務者とは、請求者と同居している父母兄弟姉妹などのことです。

以下の①〜③に当てはまる場合はさらに限度額が加算されます。

①扶養親族が3人以上の場合・・・①〜③の各パターンにおいて、各380,000円ずつ加算

②請求者が父・母、又は養育者の場合で以下の扶養親族がいる場合

・同一生計配偶者(70歳以上の者に限る)又は老人扶養親族1人につき100,000円加算

・特定扶養親族又は16歳以上19歳未満の控除対象扶養親族1人につき150,000円加算

③請求者が配偶者又は扶養親族で、老人の扶養親族(扶養親族と同数の場合は1人を除く)がいる場合、1人につき限度額が60,000円加算

なお、請求者が父又は母の場合で、それぞれの両親(児童にとっての祖父母)から養育援助金などを貰っている場合は、その金額の8割が所得に含まれます。

2-2-6現況届提出期間

受給者は、毎年下記の期間内に現況届を提出する必要があります。

提出期間:8月1日〜31日

未提出の場合、11月以降の手当が受けられません。
また、2年届出をしないと、受給資格が消滅します。

2-2-7公的年金受給者にも手当が支給される場合

これまでは、公的年金受給者は、児童扶養手当の支給対象外でした。
しかし、平成26年12月より、年金額が児童扶養手当額より低い場合は、その差額を児童扶養手当として受給できるようになりました。
受給には、住んでいる市町への申請が必要です。

2-2-8支給額が減額されるケース

以下の場合は支給額が1/2になります。

  • 手当を受給して5年又は手当の支給要件に該当して7年を経過したとき
  • 3歳未満の児童が、3歳になってから5年経過したとき

ただし、受給者が就業している場合や障害がある場合はその限りではありません。
期日までに「一部支給停止適用除外事由届出書」に必要書類を添えて提出すれば減額されません。

2-3特別児童扶養手当

【特別児童扶養手当のポイント】

  • 原則として、心身に障害のある児童(20歳未満)を養育する世帯へ支給される
  • 支給額は月額3万4千円~5万2千円程度
  • 所得額によっては支給が停止される
  • 申請手続きは住んでいる市町の福祉担当課で行う

より詳しく知りたい方は以下で説明しておりますのでご確認ください。

2-3-1支給要件

  • 心身に障害のある児童(20歳未満)を監護している父又は母
  • 父母がいない場合又は父母に監護されていない場合、父母にかわって児童を養育している者(その場合、所得制限あり)

2-3-2支給除外要件

児童、または両親に以下のような境遇である場合は支給対象にはなりません。

➀児童と両親(又は養育者)に共通する要件
・日本国内に住所がない

➁児童に関する要件
・障害による公的年金を受けることができるとき
・児童福祉施設等に措置又は契約入所しているとき
(ただし、知的障害児施設、肢体不自由児施設等への通所、母子生活支援施設へ保護者とともに入所している場合、医療機関への一般入院などについては除く)

2-3-3支給額

支給額は障害の程度を表す等級によって異なります。

  • 1級該当児童1人につき…月額 52,400円
  • 2級該当児童1人につき…月額 34,900円
    ※1級の定義…日常生活において常に他人の介助、保護を受ける必要がある障害
    ※2級の定義…日常生活に他人の助けは要らないが、非常に困難を伴う障害

2-3-4手当の支払いについて

支払いは、下記のように年に3回、4カ月分の手当額がまとめて請求者の指定した口座に振り込まれます。

➀12月~3月分→4月11日に支給
➁4月~7月分→8月11日に支給 ➂8月~11月分→11月11日に支給
※11日が土曜・日曜・祝日の場合は、その日以前の金融機関営業日に支払われます。

2-3-5支給の制限

手当を受ける人の前年の所得(1月から7月までの月分の手当については、前々年の所得)が以下の限度額以上ある場合は、その年度(8月から翌年7月まで)は、手当が停止されます。

①扶養親族等がいない場合(税法上の人数)
受給者…4,596,000円
配偶者または扶養義務者…6,287,000円

➁扶養親族等が1人の場合
受給者…4,976,000円
配偶者または扶養義務者6,536,000円

➂扶養親族等が2人の場合
受給者…5,356,000円
配偶者または扶養義務者6,749,000円

➃扶養親族等が3人の場合
受給者…5,736,000円
配偶者または扶養義務者6,962,000円

➄扶養親族等が4人の場合
受給者…6,116,000円
配偶者または扶養義務者7,175,000円

⑥扶養親族等が5人の場合
受給者…6,496,000円
配偶者または扶養義務者7,388,000円

以降1人増えるごとに、受給者は380,000円、配偶者または扶養義務者は213,000円加算されます。

2-3-6支給限度額が加算される場合

(受給者)、(配偶者または扶養義務者)に以下の扶養者等がいる場合、支給限度額が加算されます。

(受給者)

  • 生計を一にする70歳以上の配偶者(70歳以上の者に限る)がいる場合、あるいは老人扶養親族がいる 場合→いずれも1人につき100,000円加算
  • 特定扶養親族又は控除対象親族(19歳未満の者)がいる場合→250,000円加算

(配偶者または扶養義務者)

  • 老人扶養親族(扶養親族と同数の場合は1人を除く)1人につき60,000円加算

2-3-7申請の手続きについて

住んでいる市町の福祉担当課の窓口に以下の書類を提出し、申請します。
請求書、診断書の用紙等は各市町の窓口にあります。

  • 特別児童扶養手当新規認定請求書
  • 請求者と対象児童の戸籍謄本(抄本)
  • 振込先口座申出書(金融機関の証明印が必要です)
  • 特別児童扶養手当認定診断書
    (なお、療育手帳又は身体障害者手帳を取得されている方は、手帳をご提示いただくことで、
     診断書を 省略できる場合があります)
  • 世帯全員の住民票(マイナンバーの記入により、添付省略できる場合があります)

2-4ひとり親家庭等支援

三重県では、児童扶養手当以外にも以下のような、ひとり親を支援する制度を設けています。

2-4-1母子父子寡婦福祉資金貸付制度

母子父子寡婦福祉資金貸付制度とは、母子家庭、父子家庭、寡婦家庭※の自立を助けるため、低利子または無利子で資金を貸付ける制度です。
※寡婦・・・配偶者のない女子で、かつて母子家庭の母であった者

➀資金の種類
母子福祉資金、父子福祉資金、寡婦福祉資金の3種類からなり、それぞれ用途に応じて
子供の修学資金や就職支度資金、住宅の補修や増改築のための資金、医療を受けるための資金など12種類の資金が用意されています。
また資金の種類によって貸付限度額や条件が定められています。

➁貸付を受けるための手続き
貸付を受けるには、まず市町福祉事務所などへの相談が必要です。その後、申請、調査などを経て、貸付が決定されるます。貸付決定まで数ヶ月を要するため、貸付を希望する場合はスケジュールに余裕を持って申請してください。

➂返済期間と返済額について
母子父子寡婦福祉資金貸付金の返済期間は貸付対象の方の返済能力を考慮し、3〜20年と長めに設定されています。
例えば生活資金を無利子で合計1,692,000円を借りた場合、返済期間が20年なら1ヶ月あたりに支払う金額は7,050円になります。
返済方法は月賦・半年賦・年賦のいずれかを選べ、口座振替で納付します。
なお、滞納した場合は、年3%の違約金が発生します。
ただし、新型コロナウイルス感染症の影響などで収入が減少するなど、返済が困難であると認められる場合は、1年以内の支払い猶予期間を設けることができます。

2-4-2一人親家庭等医療助成

一人親家庭等医療助成は、一人親家庭等の方が病院等にかかった際の医療費の一部を助成します。助成を受ける条件は、健康保険等に加入していることなどです。
ただし、入院のベッド代や、予防接種の費用などは対象になりません。
助成対象は以下の母又は父、およびその児童です。
詳しい条件は市町により異なるため、助成希望者は市役所や町役場へご確認ください。

2-4-3母子生活支援施設

母子家庭の母親と児童(18歳未満)を保護し、自立を促す施設で、県内に下記の5ヶ所あります。
母子生活支援施設では、生活、住宅、就職、教育など母子家庭がかかえる様々な問題を解決するための相談、指導を行なっています。

①みのり苑(津市)
定員20世帯の施設です。
入苑の窓口は各市町の福祉事務所になっています。
入苑希望者は福祉事務所に相談し、サービスや施設の説明を受けてください。
施設利用費は、住民税や所得税の税額に応じて無料から段階的に決められます。
なお、入苑後の水道光熱費は自己負担となります。
連絡先: 059-231-0023

②らいむの丘ハイム(桑名市)
2022年4月にオープンした「多世代共生施設 らいむの丘」の中にある、定員10世帯の施設です。
「多世代共生施設 らいむの丘」には、らいむの丘ハイム以外にも保育園やシルバーサポートなどの施設が集まっています。
連絡先:0594-41-3821

③三重県母子福祉センター(津市)
就労相談や養育費、親権などの相談も行っています。
ただし、法律が絡む相談は事前予約が必要です。
また、パソコンや簿記など、就労に必要なスキル習得の講習会も開いています。
連絡先:059-228-6298

④熊野市役所 母子生活支援施設(熊野市)
熊野市が実施している子育て支援の相談窓口であり、母子家庭の入所も受け付けています。
連絡先:0597-85-2266

⑤明照浄済会母子生活支援施設サラナ(伊勢市)
定員15世帯の施設で、入所者に対して、新年会やひな祭り、端午の節句など季節の行事や、キャンプなどのイベントも行っています。
入所希望者は、各市町の福祉事務所に相談してください。
連絡先: 0596-28-2678

2-4-4母子・父子・寡婦家庭への家庭生活支援員派遣

病気や怪我などで、一時的に日常生活のサポートが必要になった母子・父子・寡婦家庭に、身の回りの世話や子供の面倒を見る生活支援員を派遣します。
利用料金は1時間あたり、千円以内である場合がほとんどです。
詳しくは各市町の福祉課へお問い合わせください。

2-4-5高等職業訓練促進給付金の支給

母子家庭の親が就労のために資格などを身につける養成所などへ通う場合、その期間の生活費を支援します。養成所などへ一年以上通う場合、最大で4年間給付されます。
制度の利用には、細かい条件がありますので、詳細は住んでいる市町を管轄する福祉事務所までお問い合わせください。

3要保護児童・発達支援班

要保護児童・発達支援班では児童虐待防止の取り組みや発達障害児の支援を行っています。

3-1児童虐待防止対策

三重県では、平成16年に「子どもを虐待から守る条例」が制定されました。
当条例では、次代を担う子どもを虐待から守るための取組のあり方などを定めています。
また11月を「子ども虐待防止啓発月間」と定めており、各地で児童虐待防止のための啓発イベントが開かれます。
虐待が疑われる場合の相談窓口は以下の通りです。
「子ども虐待通告先一覧(2022年度)」

3-2発達障害児等への支援

三重県では三重県立子ども心身発達医療センターが中心となって発達障害児への支援に取り組んでいます。以下に、その取り組みを紹介します。

➀電話相談
言葉の遅れや、落ち着きがない、こだわりが強いなど、発達障害に関する不安や悩みの相談を受け付けています。相談員には心理職、福祉職、保健師、ケースワーカーなどが当たり、費用はかかりません。

➁市町との連携
三重県立子ども心身発達医療センターでは、市町と連携し、「途切れのない支援システム」の構築を以下3本の柱で推進しています。

  • 「市町の発達総合支援室・機能(保健・福祉・教育の一元化)」の設置
  • みえ発達障がい支援システムアドバイザー等の育成研修とスキルアップ
  • 「CLMと個別の指導計画」※を活用した保育所・幼稚園における早期発見・支援

    ※「CLM(チェック・リスト・イン三重)と個別の指導計画」
    三重県立子ども心身発達医療センターが開発した、子どもの発達障害を早期発見し、支援するためのアセスメントツール

➂発達障害児支援人材育成研修
発達障害のある子どもを早期発見・支援するためには、彼らが住む市町の医療・教育関係者に発達障害に関する知識がなくてはなりません。
そのため三重県立子ども心身発達医療センターでは各市町の保健師・保育士・教員を対象に発達障害のある子どもの早期発見、支援のための専門研修を行っています。
研修を受講された職員は、➁の3本の柱で述べた1つである、「みえ発達障害支援システムアドバイザー」として各市町の発達総合支援室等で活動しています。

➃専門スタッフの派遣・地域療育の支援
三重県立子ども心身発達医療センターでは、障害のある子どもが身近な地域で必要な支援を受けられるよう、下記のような地域療育の支援や専門スタッフの派遣を行っています。

・各地域の関係者を対象に専門的な研修を行い、地域療育を積極的に支援する
・療法士等の専門チームが各地の特別支援学校などに出向き、巡回療育・発達相談を行う

4母子保健班

母子保健班では不妊治療や出産、育児に対する支援を行っています。

4-1不妊に悩む方達の交流会の開催

三重県では、毎月第3火曜日に三重県不妊専門相談センターで、不妊や不育症に悩む方と不妊ピアサポーター※との交流会「おでかけ版おしゃべりカフェ」を開催しています。
参加は無料で無料で不妊治療中の方だけでなく、これから治療を考えている方等も参加できます。

※不妊ピアサポーター
自身の不妊治療の経験を活かし、同じ悩みや不安を持つ当事者の思いを傾聴し、精神的なサポートを行う人のことです。
三重県では県内在住の不妊治療経験者を対象に、不妊ピアサポーターの養成講習も開催しています。

イベント名

おでかけ版おしゃべりカフェ

開催場所

走井山善西寺(三重県桑名市西矢田町27-2)

開催日時

2022年12月11日(日) 

延期の場合

ホームページ

https://www.pref.mie.lg.jp/TOPICS/m0323800134.htm

アクセス

4-2不妊治療の助成について

三重県では以前より特定不妊治療※費助成事業を行ってきましたが、2022年4月から不妊治療の保険適用が開始されたことをうけ、新たな特定不妊治療費(先進医療)助成事業を開始しました。
ここでは従来の特定不妊治療費助成と、新たな特定不妊治療費(先進医療)助成、2つについて説明します。
※特定不妊治療…不妊治療のうち、体外受精及び顕微授精を指します

4-2-1従来の特定不妊治療費助成について

2022年4月からの不妊治療の保険適用にあたり、2021年度から2022年度をまたぐ特定不妊治療の助成については、国の方針に基づき以下の通りとなります。

➀助成対象者
以下のすべての要件を満たしている方が助成の対象となります。

  • 治療開始時点で法律上の夫婦、又は事実上の婚姻関係にある夫婦であること
    (ただし、事実婚の夫婦については、治療の結果、出生した場合の子について認知を行う意向があるもの)
  • 特定不妊治療以外の治療法によっては妊娠の見込みがないか極めて少ないと医師に診断されたもの
  • 夫婦双方またはどちらか一方が三重県内に住所を有していること
  • 指定医療機関※で治療をうけたもの
  • 治療開始時の妻の年齢が43歳未満であること

※指定医療機関
2021年11月1日現在の三重県内の指定医療機関は下記の通りです。

指定医療機関名住所電話番号
ヨナハレディースクリニック桑名市和泉字イノ割2190594-27-1703
慈芳産婦人科四日市市ときわ4-4-17059-353-0508
医療法人尚豊会みたき総合病院四日市市生桑町菰池458-1                059-330-6000
こうのとりWOMEN’S CARE クリニック四日市市諏訪栄町176ローレルタワーシュロア四日市204059-355-5577
みのうらレディースクリニック鈴鹿市磯山3丁目9-17059-353-0508
IVF白子クリニック鈴鹿市南江島町8-2059-388-2288
三重大学医学部附属病院津市江戸橋2丁目174059-232-1111
医療法人西山産婦人科津市栄町4丁目72059-229-1200
特定医療法人暲純会武内病院津市一色町215-1059-226-1111
済生会松阪総合病院松阪市朝日町一区15-60598-51-2626
医療法人森川病院伊賀市上野忍町2516-70595-21-2425

➁助成対象となる治療
助成対象となる治療は、下記(1)・⑵の時期に受けた、下記A~Fの治療となります。

⑴2022年3月31日以前に開始した「治療方法A・B・D・E・F」のいずれかの治療で、2022年度中(2023年3月31日まで)に終了した治療

⑵2022年3月31日以前に行った体外受精又は顕微授精により作られた胚を移植する「治療方法C」の 治療で、2022年度中(2023年3月31日まで)に終了した治療

A:新鮮胚移植を実施 (採卵・受精後、すぐに胚移植を行なう治療)

B:採卵から凍結胚移植に至る一連の治療を実施 
(採卵・受精後、胚を凍結し、母体の状態を整えるために1~3周期の間隔をあけた後に胚移植を
 行うとの治療方針に基づく一連の治療を行った場合)

C:以前に凍結した胚による胚移植を実施

D:採卵・受精後、体調不良等により移植のめどが立たず治療終了

E:採卵したが受精できず、または、胚の分割停止、変性、多精子授精などの異常授精等による中止

F:採卵したが卵が得られない、又は状態のよい卵が得られないため中止

※採卵以前に治療を中止したものは助成の対象にはなりません。
(ただし、採卵前に男性不妊治療を実施し、精子が採取できなかったため治療が終了した場合は男性不妊治療費に限り助成の対象となります。)

➂助成限度額

  • 1回の治療につき30万円(上記C、Fの治療は10万円)
  • 特定不妊治療(上記Cの治療を除く)の一環として男性不妊治療を行った場合、30万円を限度に上乗せして助成

➃助成回数

初めて助成を受ける際の治療開始時の妻の年齢助成回数
40歳未満年間制限なく43歳になるまでに1子ごと6回まで
40歳以上43歳未満年間制限なく43歳になるまでに1子ごと3回まで
43歳以上助成対象外

※助成を受けた後、出産した場合は、これまで受けた助成回数をリセットできます
※治療回数のカウントについては、以下の治療を「1回」と見なします

  • 体外受精または顕微授精により、1回の胚移植まで至ったもの
  • 採卵を試みた段階以降に医師の判断により中止したもの

➄申請書類
申請に必要な書類は次のとおりです。

(申請者自身が記入・用意する書類)

⑴特定不妊治療費助成事業申請書

⑵世帯全員の住民票

  • 申請日から3カ月以内に発行されたものであること
  • 個人番号(マイナンバー)の記載がないもの
  • 夫婦の氏名、生年月日、性別、続柄、現住所、住民となった年月日、前住所が記載されたものであること


⑶戸籍謄本
以下の場合は住民票の他に戸籍謄本の提出も必要です。

  • 事実婚の場合※
  • 三重県へ初めて申請される場合
  • 住民票で夫婦であることが確認できない場合
  • 助成を受けた後出産した場合であってこれまで受けた助成回数をリセットする場合

※事実婚の方は以下の書類の提出も必要です
・認知に関する意向書
・事実婚関係を確認する申立書(夫婦で住所が異なる場合)

なお、⑴~⑶、及び事実婚の方が提出する書類は下記「三重県特定不妊治療費助成事業」からダウンロード可能です。
「三重県特定不妊治療費助成事業」

(治療を受けた指定医療機関に作成を依頼する書類)
⑴特定不妊治療費助成事業受診等証明書
⑵医療機関が発行する領収書(コピー不可)

4-2-2新たな特定不妊治療費(先進医療)助成について

特定不妊治療における「先進医療」については保険適用外であり、治療を受ける方の金銭的負担が大きいため、三重県では「先進医療」の治療費に対する新たな助成を始めました。

➀助成対象者

  • 法律上の夫婦又は事実婚の夫婦であること
  • 夫婦のどちらか一方又は双方が当該市町内に住所を有していること
  • 当該特定不妊治療の開始日において、妻の年齢が43歳未満であること

➁助成対象となる治療

  • 保険診療の特定不妊治療と併用して実施された先進医療
  • 当該先進医療の実施医療機関として厚生労働省地方厚生局へ届出を行っている又は承認されている保険医療機関で実施された先進医療

    ※先進医療と実施医療機関については厚生労働省の下記、「先進医療を実施している医療機関の一覧」を参照ください。
    「先進医療を実施している医療機関の一覧」

➂助成金額
先進医療費の70%の額(上限5万円)
※市町によって金額等が異なる場合があります

4-2-3保険適用終了後の第2子以降の特定不妊治療の回数追加

特定不妊治療において、保険が適用される回数には制限が設けられています。
こうした保険制度上の回数制限に対し、三重県では第2子以降の特定不妊治療に対する回数追加事業を行っております。

➀助成対象者

  • 法律上の夫婦又は事実婚の夫婦であること
  • 夫婦から出生した実子が1人以上いること
  • 夫婦のどちらか一方又は双方が当該市町に住所を有していること
  • 当該特定不妊治療の開始日において、妻の年齢が43歳未満であること

➁助成対象となる治療
・保険適用の上限回数の治療を終了した後の、保険適用外の特定不妊治療

➂助成金額

  • 治療A、B、D、E…1回につき上限30万円
  • 治療C、F…1回につき上限17万5千円
    ※市町によって金額等が異なる場合があります

以上、1~3章でお伝えした内容が、三重県の子育て支援課の3つの班「子育て家庭支援班」・「要保護児童」・「発達支援班・母子保健班」が行っている子育て支援等の事業となります。

子育て支援課、及びそれぞれの班への連絡先は以下の通りです。

子育て支援課
〒514-8570 津市広明町13番地(本庁2階)

班名電話番号ファクスe-mail
子育て家庭支援班059-224-2271059-224-2270kodomok@pref.mie.lg.jp
要保護児童・
発達支援班
059-224-2883059-224-2270kodomok@pref.mie.lg.jp
母子保健班059-224-2248059-224-2270kodomok@pref.mie.lg.jp


5子育て応援クーポンの発行

三重県では、県内のスーパーマーケットや飲食店などの協賛店舗で割引やサービス等が受けられる「子育て家庭応援クーポン」を発行しています。

5-1クーポンの対象者

クーポンを利用できるのは、18歳未満の子どもがいる世帯、および妊娠中の方がいる世帯です。

5-2取得方法

下記、三重県のHPより子供の生年月日を入力することで取得できます。
https://www.pref.mie.lg.jp/D1KODOMO/000125826.htm

5-3協賛店舗

協賛店舗は1000件を超えており、マックスバリュー、イオン、ガスト、ファミリーマートモスバーガー、ドラッグスギヤマ、クスリのアオキなどが協賛しています。
直近(2022年)では以下の3店舗が協賛を開始しています。

・極楽湯津店
・ゆず庵 津店
・眼鏡市場 四日市十七軒店

具体的な割引内容としては、たとえばマックスバリューでは毎月7日をナイスキッズデーとし、クーポン提示で5%引きを行っております(一部割引除外品あり)。

5-4とばっ子カードとの連携

鳥羽市が発行している「とばっ子カード」とも連携しており、「とばっ子カード」でも「子育て家庭応援クーポン」の連携店で割引やサービスを受けることができます。

まとめ

三重県の子育て支援は充実しています。
内容や手続きがわかりにくい時は、この記事でも紹介した、子育て支援課に相談してみましょう。
わからないからと諦めず、手を伸ばせば、掴んでくれる制度や助成や人がいるのが三重という県です。
このサイトでも引き続き、なるべくわかりやすく、三重県や県内の市町の様々な制度や取り組みについて紹介していきますので、ぜひチェックしてみてください。

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この記事を書いた人

横山 遼

横山 遼

物心ついた時から関東育ちなくせに、生まれたのが伊勢の病院というだけで、出身地を尋ねられたら頑なに「三重!伊勢!」と答えるほど三重が好き。 伊勢には母方の祖父母が住んでいたため、幼い頃は夏休みに伊勢に“帰る“のが楽しみでした。 そんなルーツを持つ自分の中には「純粋に三重が好き」という気持ちと「東京から三重がどう見えているか」という冷静な視点、その2つがあります。 こうした自分の立ち位置を踏まえ、ミエタイムでは、“東京や関東在住の人がどうしたら三重に興味を持ってくれるか”という切り口で、三重の魅力や移住情報などを発信していきたいと思っています。

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