【三重県に移住したい!】完全移住以外の選択肢を知ろう!
移住を検討しているものの、遠方に引っ越すとなるとかなり生活環境が変わりますし、大きな決断がいるものです。
漠然と地方移住に憧れているものの、大きな決断をするに至らずに時が流れてしまっているという人もいるでしょう。
完全に移住する決断がつかないという場合には、ほかにも選択肢があります。
ふたつの場所に家を持って両方を行き来する二拠点生活、短い滞在で移住体験する短期移住、地域の暮らしをより深く体験する長期移住。
これらは、やがて完全移住につながる前段階の移住としておすすめのかたちです。
記事の中では、それぞれの移住の形とメリットデメリットを紹介しています。
また、三重県内で長期・短期移住できる情報も紹介。
「移住したいけれど完全移住には踏み切れない」「お試しで移住してみたい」という人は、ぜひ最後まで読みすすめてください。
地方移住が加速する背景
地方移住への機運は社会情勢や働き方の変化によってもたらされている背景があります。
地方に移住したいと漠然と考えていた人の後押しとなるような働き方が増えました。
その理由のひとつには新型コロナウイルス感染症の流行があります。
コロナ禍になったことをきっかけに急速にテレワークが広がり、今でも実施している企業も多くあることは肌で実感しているでしょう。
テレワークの普及とともに取引先ともオンラインで進められることが増え、働き方は多様化しました。
こうしたことが移住への後押しとなっているといえるでしょう。
- テレワークの広がり
- ストレス過多社会
- 災害などに対する意識の変化
ひとつずつ見ていきましょう。
1.テレワークの広がり
テレワークを実施する企業はコロナ禍をきっかけに急速に増えました。
コロナ禍が収束した今もテレワークを続ける企業は多く、働く人は会社の通勤圏内に住む必要がなくなりました。
こういった柔軟な勤務体制へのシフトが、地方移住を加速させています。
2.ストレス過多社会
現代に限らないことですが、働く人が抱えるストレスは大きく心身ともに疲れている人が多いのが現実です。
通勤ラッシュや仕事のスピードなどへの疲労感、さらには日々の暮らしの中でもストレスを感じるシーンが地方に比べて多くあり「地方に移住したい」と思いを巡らせる人も。
都会から離れ、地方でのゆとりのある生活を望むようになっていることがその一因となっています。
3.災害などに対する意識の変化
2020年に始まった新型コロナウイルス感染症の流行は、都市部から地方への移住希望を加速させました。
さらに、完全移住ではなく二拠点移住を考える人は災害リスクを回避できるというメリットを感じています。
どちらかの土地に災害が起きた場合、もうひとつの拠点に移動すればライフラインなどの心配もなく暮らせるといったリスク回避にもなります。
リスク回避を考える人にとって移住や二拠点生活はメリットの多い選択となっています。
完全移住以外の移住方法
地方移住には、完全に移住して生活環境を変える以外にもいくつかの選択肢があります。
完全移住することなく都市部と地方のいいところを味わう二拠点生活という選択肢もありますし、完全移住する前のお試し期間として一定の期間移住する方法もあります。
ここでは、完全移住以外の3つの移住方法について紹介します。
- 二拠点生活
- 短期移住
- 長期移住
ひとつずつ見ていきましょう。
1.二拠点生活
2つの場所に拠点を持ち、時と場合に応じて行き来する二拠点生活。
デュアルライフとも呼ばれ、主に都市部と地方を行き来する生活の仕方です。
都市部で仕事をしていて辞めることは考えづらい場合、二拠点生活というのはよい選択肢になります。
メインをどちらに置くかということを考えたとき、例えば子どもがいて「地方でのびのびと育てたい」という場合は、メインとなる拠点を地方に置き、テレワークで対応します。
そして、出社の必要がある期間だけ都市部の住まいへ自分だけ移るという方法が考えられます。
とはいえ、都市部は家賃が高いのでときどき滞在するために家を構えるのは経済的負担がネック。
都市部の住まいはシェアハウスなど家賃を安く抑えられる方法を考えてもいいでしょう。
2.短期移住
本格移住をする前のお試しとして適しているのが短期移住です。
数日から一ヶ月程度の短期間、移住して実際に生活することで暮らしを体験し、この期間を通して、本格移住するかどうか検討できます。
短期であれば仕事の休暇などを利用して比較的簡単に移住体験できるのもいいところです。
3.長期移住
短期移住との違いの境界線はあいまいですが、数ヶ月から一年くらいの期間、特定の場所へ移住するのが長期移住です。
短期移住よりも長く滞在することでその地域のコミュニティにより深く入ることができ、完全移住への足がかりになります。
二拠点生活のメリット
都市部と地方など、二拠点に家を持ち生活することは多くのメリットがあります。
テレワークできる仕事をしている人なら、仕事を続けながら二拠点での生活を実現できます。
- テレワーク勤務が可能
- 都市と地方のどちらの生活も捨てずにすむ
- 災害時に避難先として使える
- 自然の中でリラックスして過ごせる
ひとつずつ紹介します。
1.テレワーク勤務が可能
今は出社しなくても働ける環境さえ整っていれば仕事をすることが可能。
テレワークを認める企業も増えています。
「今週は都市部の家で、来週は地方の家で」といったこともできます。
2.都市と地方のどちらの生活も捨てずにすむ
二拠点生活の生活の場として、都市部と地方の2つに拠点を持つ人が多く、都市部の便利な生活も、地方の自然に囲まれた生活もどちらも実現します。
実家に住む親の介護が必要といった事情がある人も、実家を地方の拠点として仕事と介護の両立を図ることができます。
実家に頻繁に帰らなければいけないけれど都市部にすでに家があるという人は、二拠点生活が現実的な暮らしになるでしょう。
3.災害時に避難先として使える
日本は、どこに住んでいても災害が起こり得る国です。
二拠点で生活することは、どちらかの拠点が災害でライフラインがとまってしまっても、もうひとつの拠点に移れば普段通りの生活が送れるということ。
なにかがあったときの避難場所としてどちらかの拠点を位置づけることで、災害対策になりうるのです。
4.自然の中でリラックスして過ごせる
都市の忙しない生活とは距離を起き、心身ともにリラックスしたいときは地方の家に滞在して、自然を満喫し、エネルギーが溜まったら都会の生活をする。
そんな生活のオンオフを楽しめるのは二拠点生活のとてもよいところです。
二拠点生活のデメリット
二拠点生活は、もちろんいいことばかりではありません。
デメリットもあることをよく考えたうえで拠点を増やすことが大切です。
- 二拠点分の生活費がかかる
- 交通費がかかる
- セキュリティの心配がある
- 変化がストレスになることも
それぞれ見ていきましょう。
1.二拠点分の生活費がかかる
二拠点生活は住居費はもちろんのこと、それぞれの家に置く家具や家電、光熱費などすべて二重に支払わなければなりません。
単純にすべてが倍になるわけではありませんが、ひとつの拠点だけで生活する人に比べて生活費がかさむことは確かです。
金銭的に二拠点で生活できる余裕があるかどうかということは事前にしっかり考えるべきでしょう。
2.交通費がかかる
それぞれの拠点を行き来するときに、交通費がかかります。
どれくらいの頻度で行き来するかによっても変わってきます。
一度ひとつの拠点に移動したら、しばらくそこに滞在するといった生活だと行き来する回数が減る分、交通費の節約になるでしょう。
3.セキュリティの心配がある
不在にする方の家のセキュリティ問題があります。
警備会社を入れたり、不在であることをさとられないようにしたり、工夫が必要です。
どちらかの家に常に家族が暮らしている状態だったら、その点は多少安心できます。
4.変化がストレスになることも
定期的に拠点を移すということは、そのたびに自分の身の回りの必需品を持って移動しなくてはならないということ。
まず、移動のストレスがあります。
そのほか、それぞれの場所の気候や風土が異なることが、場合によってはストレスになることも。
それぞれの土地の文化の違いに馴染めず、地域コミュニティに入ることができず孤独や疎外感を感じてストレスになってしまうこともあります。
短期移住のメリット
短期移住は、気軽に移住を体験できる移住方法です。
短期であれば、今ある生活を変えずに地方移住を体験できます。
- 今の仕事を続けたまま移住体験できる
- 子どもが転校する必要がない
- 経済的負担が少ない
メリットについて、ひとつずつ見ていきましょう。
1.今の仕事を続けたまま移住体験できる
移住したいと思っても二の足を踏んでしまう理由のひとつが、仕事を辞めなければならないということですが、短期移住であれば週末や有給休暇を利用して移住体験できます。
この体験を通して本格移住するかどうか検討できます。
2.子どもが転校する必要がない
週末や長期休暇を使って移住できるのが短期移住のいいところ。
子どもも転校する必要なく移住を体験できます。
実際に生活してみることで、子どもに本格移住するか賛同を得ることもしやすくなります。
3.経済的負担が少ない
短期移住であれば時間はもちろん経済的な負担も少なくできます。
自治体によっては、短期移住できる住宅を無料や格安で貸し出しています。
こういった施設を利用すれば、それほどお金をかけずに移住体験ができます。
短期移住のデメリット
短期移住は気軽に移住を体験できるというメリットがある一方で、移住することの本来の意図や目的を達成できず、旅行の延長で終わってしまうこともあります。
- 短期の移住では分からないこともある
- 旅行気分で終わってしまうこともある
それぞれ見ていきましょう。
1.短期の移住では分からないこともある
短期移住は気軽にできる一方、本格移住したらどんな暮らしになるかがイマイチつかめずに終わってしまうこともあります。
まず、短期間ではその土地を四季を通して知ることはできません。
気候や風土が自分にあうかどうかというのは、移住するうえでとても重要なこと。
短期ではそれがつかめず終わってしまうかもしれません。
そのため、本格移住したときに「こんなはずじゃなかった」と後悔することも。
逆に、長く住めばその土地の素晴らしさに気づけたかもしれないのに、短期間だったためそこに触れることなく移住を終え、本格移住の候補からなくなってしまうということもあります。
2.旅行気分で終わってしまうこともある
短期移住の場合は、その土地で働くことは難しく、暮らしを体験する程度です。
そのため、旅行の延長のような体験しかせずに終わってしまうこともあります。
短期の田舎暮らし体験をしたいということであればそれでも構わないでしょうが、本格移住のためのお試し期間として考える場合、物足りなさを感じるかもしれません。
長期移住のメリット
長期移住は、本格移住に近い形でその土地の暮らしを体験できます。
リモートワーク可能な仕事に就いている人は、移住体験をしながら仕事を続けることができ、本格移住を具体的にイメージできるような暮らしができるでしょう。
- リモートワークも可能
- 地域の文化を知れる
- ストレスをなくせる
ひとつずつ紹介します。
1.リモートワークも可能
現在就いている仕事がリモートでできるなら、長期移住は適しています。
今まで通り仕事をしながら、住みたい土地での暮らしを長期にわたって体験できます。
暮らしている間に実際に住む物件を探すこともできます。
2.地域の文化を知れる
長期で暮らせば、それだけその地域を知ることができます。
日本は狭いように見えて、地域ごとにそれぞれの文化が発達しています。
祭りなどの行事はその最たるもの。
長期間滞在していれば、祭りや町内行事、地域ならではのイベントに参加する機会にも恵まれ、その土地を深く知ることができます。
3.ストレスをなくせる
移住したいと思った理由はどんなことでしょうか?
「都会のストレスから解放されたい」そんな理由の人も少なからずいるでしょう。長期移住なら短期移住や旅行よりもさらにリフレッシュする時間を長く持てます。
長い都会生活で蓄積されたストレスから解放されるでしょう。
長期移住のデメリット
長期で移住すると、その土地を深く理解し、馴染める一方、デメリットもあります。
それまでの生活を変えなければいけなくなることも。
- 仕事を辞めてからでないと移住できない場合もある
- 子どもの学校との兼ね合い
それぞれ見ていきましょう。
1.仕事を辞めてからでないと移住できない場合もある
職種や業種、会社の体制によってはリモートワークが叶わず、長期移住するには仕事を辞めざるを得ないこともあります。
長期移住の期間に暮らしながら仕事を探すこともできますが、地方は都会のように求人が多くあるわけではないのでリスクが伴います。
2.子どもの学校との兼ね合い
子どもがすでに学校に通う年齢になっていると、長期移住は難しくなるでしょう。まだ幼児のうちだったらそれほど気にせず連れていけるので、長期移住は子どもが幼い間がオススメです。
三重県のお試し移住情報
三重県内でお試し移住を実施している主な市町を紹介します。
利用にあたっては、満たさなければいけない条件や必要書類の提出、面接などが市町ごとにあるので、必ず各市町のホームページ等で確認しましょう。
なお、お試し移住の住宅は移住を検討している人に対して提供されるものであることも認識しましょう。
- 紀宝町
- 松阪市
- 尾鷲市
- 熊野市
- 紀北町
それぞれ見ていきます。
1.紀宝町
三重県の南玄関である紀宝町。
温暖な気候で自然も豊か。
理想的な田舎生活が実現します。
お試し住宅は1泊2日〜6泊7日まで、無料で貸し出してくれます(一部利用者負担あり、布団は各自準備しますがレンタルあり)。
利用にあたっての条件などがあるので、実施要項などを確認しましょう。
参考・参照:紀宝町|お試し住宅について – 紀宝町
2.松阪市
雄大な自然に囲まれた松阪市。
山の恵みを体中に受けた暮らしが実現します。
利用期間は1ヶ月以上2ヶ月以内。
無料ですが、光熱水費、放送受信料及び日常にかかる生活費や飲食費、消耗品等は利用者負担です。
申込みには申請書や必要書類の提出が必要です。
参考・参照:松阪市|松阪市の暮らしを体験してみませんか?(お試し住宅) – 移住・定住
3.尾鷲市
山と海、両方の自然に囲まれた尾鷲市。
同市の移住体験住宅は、最短1ヶ月から最長3ヶ月まで、家賃、光熱費込みで月額2万円で利用できます。
利用料金には、家賃・光熱費・インターネット使用料などが含まれます。
利用には申請書の提出や面接などが必要です。
参考・参照:おわせ暮らしサポートセンター|移住体験住宅「みやか」 | おわせ暮らしサポートセンター
4.熊野市
熊野市は30日以内の短期利用と31日以上〜最長2ヶ月間の長期利用の両方が可能。
30日以内の短期利用は、1日につき1,500円、長期利用は一月20,000円の利用料金がかかります。
なお、長期利用の場合は月々の水道光熱費や浄化槽使用料(汲み取り料)が別途かかります。
利用するにあたっては面談などが必要になります。
滞在中は職員との面談などが必要です。
参考・参照:熊野市|熊野暮らし体験施設(お試し居住)
5.紀北町
世界遺産である熊野古道があるまち紀北町では、集合住宅の一室を改装してお試し移住住宅にしています。
利用は3ヶ月以内、一月20,000円(光熱水費及び放送受信料を含む)となっています。
寝具や日用品は自分で準備します。
各種家電等の備品がついています。
利用にあたってはまず移住相談をしてから、書類提出、入居審査へと進みます。
利用できる条件もあるので、よく確認しましょう。
参考・参照:紀北町|移住体験住宅「きほくコマツバラ」/紀北町
参照・参考:おもてなしHR|三重県で体験できるお試し移住!お試し住宅がある地域やオンライン移住イベントの内容を紹介!
参照・参考:ええとこやんか三重|タグ検索|三重県移住・交流ポータルサイト ええとこやんか三重
まとめ
完全移住する決断がつかないときには、二拠点生活、短期移住、長期移住がおすすめです。
二拠点生活は、完全移住することなく2つの土地を行き来するライフスタイルが叶います。
しばらく二拠点で生活して、いずれ完全移住を目指してもいいでしょう。
短期移住と長期移住は、完全移住に向けた体験期間としておすすめ。
いきなり完全移住して、想定とは違うことがわかったり気候風土が合わなかったということがないよう、お試しで移住して実体験として理解することができます。
もちろん、どの移住にもメリットとデメリットがあるので、自分にあったかたちの移住にトライしてみましょう。
三重県の各市町が実施する短期や長期の移住住宅を利用するのはコストの面でもおすすめです。
いろいろな移住方法があることを知り、完全移住への道筋をたてていきましょう。