関東(埼玉)在住の筆者から見た伊勢市の【イメージ】と【移住促進に関する提案】

※当記事は埼玉在住の方に執筆頂きました。

この記事では、埼玉に住む筆者が、伊勢市へ移住する想定で、同市への移住を後押しするアイディアや、同市へのイメージなどをお伝えしていきます。

筆者個人の見解も含まれますが、関東や東京に住む人間が抱く、伊勢、及び三重に対するリアルな感覚も反映されている思います。

伊勢市のイメージ

母方の祖父母の家が伊勢にあったため、伊勢には小さい頃からよく行っていました。

神宮の凛とした雰囲気、宮川堤の桜並木、そこまで栄えているわけではないけれど、のどかで落ち着く町並み、気さくで優しい町の人達。

そんな伊勢の雰囲気がとても好きで、大人になった今でも年に一度は行っています。

筆者が伊勢への移住を断念した理由

筆者の伊勢好きを知った母親から、数年前、伊勢への移住を薦められたことがあります。

かつて祖父母が住んでいた家に住めばいいというのです。

その時、真剣に伊勢への移住を考えましたが、結論としては、断念しました。

やはり、何度も伊勢に足を運ぶ中で、観光地以外は閑散としており、シャッター通りと化したアーケード街なども見ていましたし、仕事が見つかるのかといった不安もありました。

たまに訪れるだけならともかく、東京近郊の便利な生活に慣れ切った自分が、倦むことなく伊勢で生活していけるのかという懸念もありました。

場所としてはとても好きな場所ですし、一度断念したとはいえ、いつか住んでみたいという思いもありますが、それでもやはり「好き」だけで思い切れないのが移住だと思います。

それを踏まえ、この記事では、伊勢への移住を断念した筆者の目線から、逆に何がどうであればもっと伊勢への移住者を増やせるか、伊勢市側、移住者側、両面から書いていこうと思います。

観光地としての伊勢と、住む場所としての伊勢

好きゆえの、ひいき目かもしれませんが、観光地としての伊勢は魅力的だと思います。

正直、神宮以外は、そこまで全国的に目を引く施設があるわけでもないですが、神宮だけで充分に人を惹きつけることができています。

まさに「一生に一度は行きたや伊勢参り」といったところでしょう。

筆者も、そんな伊勢に魅せられ、何度も足を運んでいます。

宇治橋を渡り、神宮の境内に入った時に感じる、「変わらない感じ」に安心します。

それは自分がどこでどんな風に暮らしていようと、小さい時と同じように、神宮はここに変わらずに在り続けてくれているという安心感です。

そして、その安心感はそのまま、筆者の中で伊勢市自体への安心感にも繋がっています。

どんなに離れて暮らしていても、伊勢に行けば、変わらない空気が流れていること、一度も住んだことはないのに、なぜか毎回、帰って来たなぁと思うのです。

この安心感というか、ホッとする感覚は、伊勢や神宮に行ったこともある人なら程度の差こそあれ、誰もが感じるのではないでしょうか。

しかし、こうした観光地としての伊勢の魅力がそのまま移住地としての伊勢の魅力に繋がるかというと、話はそう簡単ではないと思います。

観光地としての伊勢は、いわば伊勢の表の顔です。

住むとなると正直、不便な面もあると思います。

ここからは、個人的な体験ベースの話になりますが、祖父母の家は宮川町の昔ながらの住宅地の中にありました(現在は取り壊してしまいました)。

とても静かで、近くに宮川の堤があり、本当に落ち着く場所でしたが、近くにコンビニはおろか、自販機さえない場所でした。

数週間程度のショートステイですら不便さは否めませんでした。車がないとどこにも行けない時点で、東京近郊に住んでいる筆者からすると不便に感じます。

実際、車の運転ができない祖父母は生前、自転車で移動していましたが、高齢になってからの自転車移動は見るからに大変そうでした。

バスなどの公共交通機関も、人口が減っているためか、観光地や幹線道路から外れると極端に本数が減るか、バス停自体がなく、日々の移動手段として使うには厳しいと感じました。

伊勢に移住するには、こうした「伊勢が持つ2つの顔」のギャップを乗り越えられるかがポイントになるでしょう。

ギャップを乗り越え伊勢に住むために

移住者が伊勢で充実した移住ライフを送るには、一定の不便さを受け入れられるかどうかだと思います。

どうしても東京など、都会と比べると不便さはありますから、それも伊勢ライフの一部と受け入れ、適応していけるか、それを乗り越えても、伊勢で暮らしたいと思えるかどうかだと思います。

また、仕事面ではフリーランスなど、自分一人で稼げる仕事を持っていると、移住のハードルは下がるでしょう。

どこかへ勤めるとなると、都会ほど仕事の選択肢はないでしょうし、移住者からしたら、地元企業にすんなり溶け込めるかといった不安もあるからです。

逆を言えば、移住したいのであれば、移住前から「手に職」をつけて稼げるようにしておくべきでしょう。

正直、筆者も完全にライターで食べていけるようになったら伊勢への移住を再度考えても良いと思っています。

ただし、今は企業に勤めていても、在宅ワークが広まっていますから、必ずしもフリーランスにこだわる必要はないかもしれません。

また、移住を機に思い切って起業するのもいいでしょう。

伊勢には移住者の起業を支援する助成制度もあります。

創業・移転促進補助金

伊勢市への移住を促進するために

今度は、移住者を増やすために伊勢市としてできることを考えてみます。

「神宮」を移住促進にも活用する

伊勢に行こうと思うきっかけが神宮に行きたいから、という人は多いと思います。

ですから、伊勢が好きな人のほとんどが、神宮も好きでしょう。

そのことを移住促進にも上手く活用すべきだと思います。

たとえば、移住して伊勢に住んだからこそ参加できる神宮の行事などを積極的に取り上げ、紹介していくのも良いでしょう。

あるいは神宮(内宮)の近くにある「おはらい町」や「おかげ横丁」で移住者が新たにお店を始められるような支援制度を作るのはどうでしょう。

「おはらい町」や「おかげ横丁」は観光地としてとても有名ですから、そのような支援制度があれば移住検討者への大きなアピールになります。

「神宮」以外の生活環境としての伊勢の魅力を発信する

前項で書いたように、伊勢は良くも悪くも神宮のイメージが強いです。

しかしそれは、逆に言うと、神宮以外のイメージがない、ということでもあります。

神宮は知っているけれど、他は良く知らない、というわけです。

ですから、神宮を移住促進に活用すると同時に、神宮以外の、暮らしの場としての伊勢をアピールしていくことも必要です。

たとえば、同市の移住パンフレット(移住パンフレット)に記載があるような、子育てがしやすい環境が整っているといったことをもっと発信していくと良いでしょう。

車に関する助成制度を作る

筆者が伊勢への移住を考えた時にネックになったことの1つが車がないと生活しにくい、ということでした。

筆者含め、東京近郊に住んでいる人は、車を持っていない人も多いです。

ですから、東京等からの移住者に対して車購入の助成や、移住を機に免許を取る人や、ペーパードライバーに対して、運転講習の助成があると良いなと思います。

まとめ

個人的に伊勢市は魅力的な市だと思います。

客観的にも同市の移住検討者へ向けたサイト(移住に関心のある方)を見ても情報がよくまとまっており、見やすいです。

そうしたことからも伊勢市が移住促進に力を入れ、移住を考えている人に寄り添い、市の魅力を知ってもらおうと尽力していることが伝わってきます。

こうした取り組みを続けていけば自然と移住者は増えていくと思います。

その上で、より伊勢へ興味を持ってもらうためのいくつかのアイディアや、伊勢へ移住した人が伊勢ライフをエンジョイするための心構えについて説明させてもらいました。

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この記事を書いた人

ミエタイムマスター

ミエタイムマスター

ミエタイム事務局長、通称「ミエタイムマスター」として就任。 三重県で生まれ、三重県で育つ、38年間三重一色の管理人。 三重県の素晴らしさを県外、国外に向けて日々発信中!

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